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Once a trumpeterのページへようこそ。

ナチュラルトランペットやコルネットなど金管古楽器の話題が大半ですが、たまにそれ以外のことも思いつくままに記事にしています。

以下の話題については目次がありますので関心のある方はご活用ください。

 ・ナチュラル/バロックトランペットに関する記事

 ・コルネット(木製古楽器)に関する記事

 ・ナチュラル/バロックトランペットのCDレビュー

 ・コルネットCDのディスコグラフィ

どうぞゆっくりご覧ください。

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Welcome!  Once a trumpeter, always a trumpeter.

Please click the following links to the Index pages for CD discography.

  - Natural Trumpet / Baroque Trumpet CD review

  - My Cornetto CD discography

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2023/05/14

左手小指

リュート弾く時の左手、特に小指のポジショニングに関して今朝とても大きな発見があった。

左手で拳を作ると小指が薬指の下に潜り込んでしまう癖があって(右手はそういうことはないのだが)、小指で指板を押さえるときにどうしても薬指が邪魔になってしまう。それでBのコードとかに移る時にすごく手間取っていたのだが、何のことはない、薬指の上に持ってくることなくいつも薬指の下に位置していればいいのだった。

これでどこまで改善できるか、ちょっと楽しみ。

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2023/01/27

スマホの引越し

スマホ(Androidの格安携帯)。壊れたわけではないし、バッテリーの保ちが悪かったわけでもないが、アプリの立ち上がりが少しもたもたしてきた。早めに替えた方がいいかと思い、調べてみたら意外と安かった。機種変更して設定を1からやり直したら、とってもスッキリして快適になった。

駅近で広めの新築物件に引越しをした感じ。悪くないね。

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2023/01/08

東海道を歩く XX(亀山から関まで)

亀山のホテルに泊まって英気を養った分、今日はコンディションがいいはずなのだが、今日はいささか状況が異なる。
やっぱりコロナで家にこもっていた期間が長くて(それでなくても経年で)体力が衰えているのが明らか。
前日の疲れも完全に取れたとは言えず、今日は短めの距離にしておくしかない。

それに加えて、これからのルートは鈴鹿峠越えを含むので、距離と交通の便を考慮に入れて慎重に計画しなくてはいけない。
というわけで、今日は直線距離7km弱の次の宿、関までということになった。

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まずは亀山宿のど真ん中、本陣あたりから出発。
亀山は亀山城の城下町として栄えた。城は高台にあり、旧東海道も今のJR関西本線が通っている鈴鹿川沿いよりも一段高いところがルートになっている。本来はこちらがメインストリートなんだろうが、ホテルや大きめのビルなどは下の駅に近いところに集まっており、商店街のアーケードが続いている割には賑やかさから取り残されたようにひっそりとしていた。
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マンホールに描かれているのは、亀山城の多聞櫓だろう。

この亀山から関につながる街道はいかにも旧東海道という趣があって良かった。三島や由比と並んで街道屈指ではなかろうか。

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写真左は野村の一里塚(105番目)は当時から現存するもの。右は布氣皇舘太(ふけこうたつだい)神社への参道。

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この景色は広重の時とさほど変わりはないように思われる。

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関宿の入り口に着いた。

この宿場町は見応えがありそうだけど、ゆっくりの見学は次回にして、JR関西本線の関から名古屋経由で帰ることにした。

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今日の踏破距離は今までで最短かも。
それでも結構疲れた。次回は体力をつけて臨まなければなるまい。

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2023/01/07

東海道を歩く XIX(石薬師から亀山まで)

前回の五十三次ウォーキングは新型コロナウイルス感染拡大直前の2020年1月だったので、ちょうど3年ぶりの再開ということになる。
僕の記録(このブログ)では四日市あすなろう線の泊駅で終えたことになっていたのだが、後の二人が次の駅である追分だったと主張し、多数決で追分駅まで電車で行ってそこからスタートすることとした(のちに泊駅だったことが判明)。

スタート地点の追分は、宿場で言えば 四日市と石薬師の中間地点だ。

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自宅(東京)の最寄駅を6時台に出て三重県の追分駅に10:14に到着。距離は414km、時速119km、全く現代文明はすごい。
そしてここからは時速4kmくらいののんびり旅。

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あすなろう線は内部駅が終点、ここからは鉄道からは離れて国道1号に沿った道をしばらく歩くことになる。

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途中にあった急坂(杖衡坂)、ここはまだ四日市市だ。

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国道1号を歩く。あまり面白くない道だがしょうがない。

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この先、途中に飲食店があるかどうか確信が持てないので早めに国道沿いのインドレストランで昼食を取ることにした。
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しばらく国道を歩くと鈴鹿市に入り、程なく石薬師の宿場に着いた。

ここは万葉集研究で知られる明治の歌人、佐々木信綱の生家があるところで、道の両側にたくさん歌碑が並んでいた。

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石薬師の本陣とその先にあった一里塚。東海道にある一里塚124のうち、日本橋から数えて102番目くらい。

次の宿場は広重の浮世絵の中でも有名な庄野宿だ。
浮世絵では横殴りの雨だが、今日はいい天気で冬にしてはウォーキングにちょうどいいくらい。早足だと少し汗ばむかも。
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庄野は宿場としては規模が小さかったようだ。宿屋も少なかったらしい。

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資料館の中に立派な高札(こうさつ、法令が書かれた看板)があった。資料館の人の話によると現存する高札の中では最も大きいものだそうだ。

石薬師から次の亀山まで(さらにその先の関までも)は旧街道がそのまま残っていて、少しうねりながらいかにも東海道らしい佇まいを残している。それに街道の両側に民家が途切れないところも今までとは少し違っている。が、ただ相変わらず(この辺りも車社会なのか)道で出会う人は少ない。

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亀山に着いたところで今日はおしまい。歩行距離は22km。
JR亀山駅近くのホテルにチェックインし、ビールと鍋焼きうどんで疲れを癒す。

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2022/12/30

2022年の私的出来事

今年、自分にとって大きな出来事はなんだったろうかと振り返ってみた。

心情的に自分にとってインパクトの大きかった順に並べると、

1. バロックヴァイオリンを作った。
  昨年の12月から始めて7月に完成。富士見ヶ丘の工房に通ったのは40回を超えた。

2. ヴァイオリンのレッスンに通った。
  ヴァイオリンを作るだけではもったいないと思い、趣味として少しは弾けた方がいいかなと、4月から都立大学駅近くのヴァイオリン教室に通う。篠崎の教本第2巻の途中まで進んだところでヴァイオリンが完成、レンタルしていたモダンの楽器を返却するタイミングで教室自体は退会してしまったけれど。

3. 翻訳の仕事頑張った。
  月に平均すると70時間くらいは翻訳していた。コンスタントに仕事をいただけるのがありがたい。

4. 2ndに降りる。
  前の年に請け負っていた12月のクリスマス・オラトリオの演奏会。今までバロックトランペットを始めてから、ずっと1番を吹いていた(初体験のロ短調ミサの時は例外)が、自宅でさらっていてこれは体力的に無理だと判断し(今年前半の演奏の出来も不満足だったため)、1stを別の方にお願いし、自分は2ndに降りた。ずっと重圧に感じていたので、これが精神的にも良かったし、本番の出来も満足できるものだった。今後は無理せず演奏活動するのがいいなと思った演奏会だった。

5. 新型コロナウイルスに感染した。
  11月初旬に感染(第7波?)。ワクチンも4回打っていたし症状は軽くて助かった。

こんなところだろうか。

コロナの影響もあり、今年は5月にTGTの軽井沢合宿に参加した以外は全く東京を離れることもなかった。来年は遠出が増えそう(北も南も)なので楽しみ。


  

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2022/12/18

画期的な福音


この間ファミレスでゆるゆると本を読みながら、ふとこんなことを考えていた。

あると当たり前になってそのありがたみに気がつかなくなってしまうものだが、自分の人生で最も画期的だったことの一つに、数年前に受けた白内障の手術があるのではなかろうかと思った。何しろ小学校の低学年の時から視力は0.2以下。人生のほとんどの期間を0.01で過ごしてきて、メガネやコンタクトレンズが手放せない生活だった。

視力を回復させようと思って眼科医にレーシックの相談に行ったら、メガネ以上に視力を出すことができない(運転免許取得の0.7ギリギリ)と言われ、がっかりしていたら、「白内障も少しあるようだし、白内障手術なら視力回復できますよ」とのこと。
勧められるままに手術を受け、しかも(今は無理になったようだが)複焦点も保険適用可能ということで、以来、メガネの類のお世話になることなく快適な生活を送ることができている。

何かが失われると、そのことにずっと心痛むのだが、何かを与えられても、ありがたみを感じるのは一瞬であとはすんなりと忘れてしまう。
例えそれが画期的なことであっても。

視力に限らず、自分が今持っているいろんなことに感謝をしつつ生きていったほうがいいのでは、とコーヒーを飲みつつぼんやり思ったことだった。

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2022/10/25

存在価値?

自分のブログのアクセス解析を見ると、「ナチュラルトランペットとは」と並んで「もう、し、こつ」への訪問回数が異様に多い。円債トレーダー初心者必見のページなのかしらん。意図はしてなかったけれど、まんざら捨てたものでもないね。

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2022/10/22

ダウランドの言葉

Chuse one Lesson thy self according to thy capacity, which give not over by looking over others, or straggling from one to another, till thou have got it reasonably perfect, and doe not only begin it by going through it to the end at first sight, but examine each part of it diligently, and stay upon any one point so long (though thou play it over a thousand times) till thou get it in some sort.--John Dowland, Varietie of Lute Lessons (1610)

ー 己の能力に応じて練習する曲を選んだら、それ以外の曲を探したり、次から次へと迷ったりせず、それなりに完璧になるまでやり続け、初見で最後まで曲を通して演奏することから始めるのではなく、その各部を熱心に調べて、問題箇所では時間をかけて(たとえ千回繰り返し練習することになったとしても)何らかの形でそれができるようになるまでやり続けなさい。ージョン・ダウランド

リュートを新調したので最近はリュートをさらい直していて、これがすこぶる楽しい。

以前も書いた通り、ロンドンのEMSから楽器を買った関係もあって、その店を通じてThe Lute Society の出版物とかHPを見てさらっている。

そのうちのあるLute曲集の冒頭に上に引用したジョン・ダウランドの文章があったのだが、それがまさに正鵠を得ていて、僕のような初心者にピッタリの戒めだな、と思ったものだった。

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ナチュラルトランペットのウォームアップ(動画紹介)

スイスのナチュラルトランペットの達人、ジュリアン・ツィマーマンが彼のウォームアップ法を動画にしてくれた。

動画はこちら

しかも楽譜も公開している。

短くて無理がないので僕も日々楽器を手にした冒頭にはこのウォームアップを使っている。

参考までに楽譜についている注意書きを日本語訳にすると次の通り。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・楽器を構える前にまずハミングして、体のどこに振動が起こるかを観察してください。
・次に楽器を持ち、ハミングした時に振動を感じたのと同じ場所に集中しながら音を出し、音が自然に響くのに任せます。
・バロックのマウスピースでも現代のマウスピースでも、真ん中のCは吹きやすい音なので、ウォーミングアップはその音から始めます。(もし吹きにくければ、唇が開きすぎていて、アパチャーが大きすぎになっているためです。)
・音が移り変わるときに、体の中で共鳴が変化するのを感じてください。
・真ん中のCから低音域に向かうときには、アンブシュアをコンパクトに保ち、舌を下げないようにします。
・ピッチが高くなってしまうFの音は意図的に(物理的に)修正するのではなく、心の中で正しく聴くようにします・・・徐々に自分のイメージと実際の音が互いに寄り添ってくると思います(チューナーは使わないように。目で見てチューニングするようになってしまいます。耳を使うように。いい音色で吹くことも重要な要素です)
・ベンディング:ベンディングをする前にハミングして、歌ったのと同じように音を動かしてみてください。(舌はなるべく動かさない、アンブシュアはコンパクトに!)
・何度も何度も繰り返します。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

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2022/10/03

リュート・リニューアル

持っていたリュートを下売りに出して新しい楽器に交換することにした。

今までの楽器は15年ほど前にJN君から引き取ったPilonの8コースのルネサンスリュート。
それに7コース分だけ弦を張って使っていたもの。最近はちょっと弾くのもご無沙汰してた。

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どうせルネサンスものしか弾かないんだし、難しい曲も無理だからコンパクトな方がいいかなと思い、イギリスのEarly Music Shopの6コースを注文。

届いたのがこちら

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ソフトケースも付いていて、これは軽くてとてもいい(今まではハードケースだったので)

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前の楽器はすぐに売れたのだが、配送になぜか15日もかかってしまい、いまだに原因不明。イギリスの楽器は5日ほどで到着した。国内配送が海外配送の3倍も時間がかかるとは。

当初の思惑通り、6コースリュートは弾きやすくていいね。
この数日はLute SocietyのHPにあるビギナーズ・レッスンをゆっくり一つづつこなしているところ。
このレッスンはコメントをちゃんと読みながら練習するととっても勉強になる。いいものに巡り会えて良かった。

 

 

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2022/09/29

物欲

ぶつよく【物欲】ー金銭や品物に対する所有欲 (新明解国語辞典より)

サービスじゃなくて、モノ。何を手に入れると一番気持ちがワクワクするか。当然人によって違うだろう。

自分の場合を考えてみた。
・服ではない。
・時計のような装飾品でもない。
・車でもないね。
・家具はそれなりの見た目できちんと機能してればよし。
・家(不動産)は素敵なのが欲しいことは欲しいけど遠くて現実味なし。
・オーディオ機器やPC関連とかのガジェット - ちょっとワクワクする。
・CDやLP - 良く欲しくなるけど手に入れた途端気持ちが冷めてしまう。 
・楽譜 - 割とワクワクする(音にするのがね)
というわけで、やっばり自分の場合は楽器かなあ。

新しい楽器を手に入れるって楽しいよね。

 

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2022/09/08

ゼロベースで訳す

職業として翻訳をやっていると、やはりある程度の効率ということを考えてしまう。

早い話、近年精度の高くなってきた機械翻訳(DeepLとか)を利用するわけだ。

もちろん、AIが訳したものをそのまま使うわけにはいかないから、その文章をベースに手を加えることになる。
具体的には、出てきた文章から単語をよりフィットするものにしたり、主語を変えたり、文章の構成を変えてみたり、つまり与えられた文章をこねくり回すことになる。

んで、しばらくそういった作業をしてみたんだけれど、最近はそれを止めることにした。
つまり、真っ当な翻訳方法(英文を読んで、理解して、知らない単語は調べて、ふさわしい日本語の文章にする)で訳すことにしたわけ。
で、機械翻訳の方は、誤訳がないか、あるいはもっといい表現があったりしないかを確かめるために使う。

これはまあ当たり前といえば当たり前だけど、翻訳学校で修行していた時やってたプロセスでもあるし、この方がこなれた日本語になるのは当然だよね。

そして意外とかかる時間も大して変わらないということが最近やっとわかってきた。

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2022/09/05

CDの装丁

今日は手が空いていたので久しぶりに先日入手したBOXものの装丁をすることにした。

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最初から紙ジャケ、オリジナル図版よりも、こっちの方がコレクションを作る意味では楽しみがいがあるのかも。

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2022/09/04

コンサート余波

9/2(金)ルーテル市ヶ谷ホールに斎藤秀範さんのリサイタルを聴きに行った。

2回目の今回は、1曲目と終曲にイタリアのトレッリの曲を配置し、その間を前半はパーセル、後半はヘンデルでまとめて、イギリス特集のプログラムだった。とても趣味のいいプログラミングだと思う。ゲストの青木さんの歌も映えていたし。

それはともあれ、コンサートは斉藤さんご自身のMCを挟みつつ進行したのだが、その中に含まれた2曲、

Purcell: The Duke of Gloucester’s Birthday Ode(1695)
Handel: Birthday Oder for Queen Anne(1713)

の曲の追加解説があって、パーセルの曲はヘンデルの曲のアン女王の息子のために作曲された、というお話だった。

(アン王女は18世紀スチュアート朝の最後の君主で、イングランド君主・スコットランド君主の後、最初のグレートブリテン王国の君主となった人)

あれあれ、パーセル(1659-1695)はヘンデル(1685-1759)よりも前の時代の人なのに?と不思議に思ったが、うちに帰って調べてみたら、以下の史実が判明。

The Duke of Gloucester - William (1689-1700)
Queen Anne (1665-1714)

つまり夭折の天才パーセルは亡くなる年に6歳のウィリアム王子のためにこの曲を作曲、ヘンデルはアン女王の最晩年(亡くなる前年)に誕生日お祝いの曲を作ったということになる。

ちなみに当のウィリアム王子は11歳の若さで早々と亡くなっている。6歳の時はトランペットの音を大層にお慶びになったとの話もある。

壮絶なのは女王の方で、1684年から1700年までの間に17回妊娠したものの、6回は流産、6回は死産で、無事に生まれてきた子どもたちもこのウィリアム以外は生後すぐ夭折、もしくは1、2年で病死している。唯一育ったウィリアムも先天的な病気を抱え、上記の通り11歳で夭折。

18世紀のイギリスはスペインの無敵艦隊を破るなど破竹の勢いで、その国力がピークにあった時代。それなのにプライベートでは子宝に恵まれず、何度も我が子の死に目に遭わなければいけなかった、というのでは女王の嘆きはいかばかりであっただろうか。そのせいかどうか定かではないが、ブランデーをことのほかお飲みになり、晩年は肥満で車椅子でなければ移動できなかった、とWikiにあった。

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2022/08/18

思いつき話

「ナチュラルトランペットって難しそうだけど、なんで?」

と聞かれた時に、こんな答えだと弦楽器の人にはわかってもらえそうな気がする。

A:あのね、普通の(モダンの)トランペットは、例えて言えば、弦が5本くらい張ってあって、それを弓で弾くんだけど、開放弦以外の音を出すときはフレット付きの指板を押さえるわけ。

それに対して、ナチュラルトランペットは、指板は使わず全部開放弦で弾くんだけど、弦が12本くらい張ってあるのね。それで狙った弦を弓で弾くんだけど、弦がたくさんあるから間隔も狭いし、意地悪なことにそのうちの何本かの弦は調弦が狂っていて、それを正しい音程で弾くには弓を寝かせたりとか緩ませ気味にしたりとか、都度工夫しないといけないわけ。

それで比較したら、どっちが弾きやすい楽器かわかるよね。

こんな解説で如何でしょうか?

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2022/08/02

プロムジカ使節団 第3回定期公演「文明開花vol.2 協奏曲の精華」

連日の猛暑日の中、古楽アンサンブルの昼公演を聴きに池袋のとしま区民センターに行く。

駅から数分歩くだけで汗が噴き出すが、新しいホールの中は冷房も効いていて席に着くと公演前の静謐な感じにホッと一息つく。

コンサートの副題にある通り、プログラムはコンチェルトばかり4つで構成されていた。

・ヴィヴァルディ チェロ協奏曲 ハ短調 RV401(ソロ:山本徹)
・ヴィヴァルディ 「四季」より「夏」RV315(ソロ:池田梨枝子)
・アルビノーニ オーボエ協奏曲 ニ長調Op9-2(ソロ:新井豪)
・J.S.バッハ(圓谷俊貴編)イタリア協奏曲 BWV971(ソロ:圓谷俊貴)

どの曲もビビットで緊張感があり、緩急やダイナミクスも自在にうまくコミニュケーションがとれていてスリリングな演奏だった。
とりわけ真夏の最中に気だるい雰囲気たっぷりの「夏」の緩徐楽章はぴったり。

ぎゅっと凝縮した時間、いいもの聴かせてもらいました。

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2022/07/22

【Vn製作】第44回目 完成!

前回着けた指板とネックの接着部分をヤスリなどで滑らかにし、油を塗って作業はおしまい。

コマを立て弦を張って完成したのがこちらの姿。

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白木のときに若干気になったA線のぼんやりとした音もちゃんと引き締まった。

週2回工房に通うこと44回、7ヶ月半で無事に完成!

色々苦労したところもあったけれど、いろんな発見や楽しさもあり、充実した体験となった。

完成を祝して師匠とビールで乾杯。

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2022/07/19

【Vn製作】第43回目 指板の取り付け

本体のネックを除く部分にニスを塗り終わったので、別々にしていた指板を再度取り付ける。

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今回は作業も少ないので早々とビール。

これがきちんと着いたら、ネックを仕上げて後は指板とネックのところに油を塗るだけだ。

次回で完成ということになる。

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2022/07/08

【Vn製作】ニス塗り

ヴァイオリンを工房から持ち帰って自宅でニス塗りをする。

これが結構難しい。

次の写真は3回目くらいかな。

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さらに次の日

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どうしても塗りむらができてしまう。薄いところは小さな刷毛で細かくニスを塗っていくのだが、それもピンポイントではなかなか思うようにいかない。濃すぎるところはエタノールで拭いたりして調整する。

結局全体としては7回くらいニスを塗ったが、最終的にかなり濃い目のヴァイオリンになってしまった。

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2022/07/01

【Vn製作】第42回目 ニス塗り

いよいよ本体にニスを塗る作業となった。もう最終段階だ。

まずは側板から

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木目に合わせて裏板は横に、表板は縦に塗る。

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これを毎回乾かしつつ5〜10回やるのだそうだ。

家でもできる作業なので、ニスの材料とともに自宅に持ち帰ってニス塗りを続けることとした。

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2022/06/30

ラッパ購入遍歴(その2)

自分が過去どんな風にラッパを買ってきたか

ブログにその1をアップしたのは2007年4月、なんと15年も前のことだった。

今回はその後の購入遍歴を。とは言っても本数的には大したことないはず。

14本目
 前回の13本目とは時期が前後するが、2005年9月、バッハのカンタータに出てくるコルノを吹きたくなってB&Sのポストホルンを新大久保のDACで購入。それ以降何かと重宝している。そういえば富士山に登った時もリュックに忍ばせて行って山頂でマーラー3番のポストホルンソロを吹いたのだった。

15本目
 06年4月、甲府の古楽音楽祭(#20)で仲良くなったミュンクビッツ氏から3穴ショートタイプのバロックトランペット(D, Des, C, Ces)を購入。この楽器は結局韓国のラッパ吹きに譲ってしまったのだった。

16本目
 07年6月、ドイツ、スイスに遊びに行った時にバーゼルのエッガーの工房へ行ってロングタイプ4穴のバロックトランペット(ヒストリカル)を購入。繊細な作りで楽器も軽い。その時一緒にドイツを回ってくれたS君に今まで使っていたエッガー4穴を長期レンタル。しばらく新エッガーをメインで使っていたけれど、自分としては旧エッガーも気に入っていたので、数年後に旧エッガーをS君から取り戻し、新エッガーは当時良くペアを組んでいたK君の手に渡ることになった。

17本目
 08年6月、アメリカから来日したバリー・ボーゲス氏から見せてもらったキイ・トランペットが意外と面白く、急に1本欲しくなってしまった。ハイデ氏が作っていることは知っていたので、在庫があるか問い合わせたところ、4キイと5キイの楽器が一つづつあるという。これでハイドンやフンメルを攻略したら面白いだろうと思い、5キイの楽器を購入。今までのところこの楽器で人前で吹いたのはハイドンが4回、フンメルが2-1/3(1/3というのは3楽章だけ1回やったから)。

18本目
 09年4月、前回07年にドイツに行った時にお会いしたラケ氏(ニュルンベルグ・ドイツ国立博物館)にハースモデルのナチュラルトランペットを注文。ナチュラルとしては一番のお気に入りとなった。

19本目
 2010年3月、MATでクラシカルのレパートリーで使う用にインベンショントランペットが欲しくなり、ラケ氏に注文(F, E, Es, D, C, B)。このタイミングで楽器を手に入れてて良かった。というのもこの後ラケ氏はリストアに専念するため新規の楽器製作はやめてしまったからだ。今となれば先のナチュラルともども貴重な楽器となった。

20本目
 2015年6月、これは購入した楽器ではないが、ドイツのシュベリーンでITW(International Trumpet making Workshop)に参加して1632年のハインラインをモデルとしたナチュラルトランペットを自作。自作とは言っても、要所要所でボブ・バークレイ氏、リック・セラフィノフ氏、ミヒャエル・ミュンクビッツ氏のヘルプを受けているのでそれなりにちゃんと仕上がり、いい音が出る楽器を手に入れることができた。

21本目
 2019年9月頃、バイト先で使おうと思いモダンのヤマハB管を渋谷トランペットステーションで購入。ワールドカップラグビーで来日したゲストにツアー後それぞれの国歌演奏とかして楽しんだ。

22本目
 22年6月、マーク・ギーレン氏の楽器を購入。

全部で22本かぁ。多いのか少ないのか。ともあれ、今手元に残っている楽器を列挙すると、

No.6 V.バックのB管ピストン
No.9 エッガーの4穴バロック
No.12 ハイデのルネサンス・スライド
No.13 ハイデの1穴バロック
No.14 B&Sのポストホルン
No.17 ハイデのキイ・トランペット
No.18 ラケのバロック・ナチュラル
No.19 ラケのクラシカル・インベンション 
No.20 自作のルネサンス・ナチュラル
No.21 ヤマハのB管ピストン
No.22 ギーレンの4穴バロック

なんだかんだで半数はキープしている模様だ。

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2022/06/28

久々の楽器購入!

昨年、バロックトランペットを新調したくなって注文していた楽器がようやく完成して手元に届いた!

製作者はオランダのMartinus Geelen 

彼はオランダバッハ協会や18世紀オケで活躍しているトランペット奏者で、演奏の傍ら楽器製作も本格的にやっている。ホームページはこちら

注文したモデルはホームページにあるスタンダードタイプのMOD+モデルで、モダンピッチのDC、バロックピッチのDC。それにモダンのDだけはナチュラルでも吹けるようにホールなしのヤードとそれに対応したマウスパイプも付けてもらった。

次の写真が今回届いたもの。最初は細かなパーツが多くて戸惑ったが、組み立ているうちにシステムがわかってきた。

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パーツを具体的に説明すると、(写真の)上から、本体。その左下3本がリードパイプ(うち上の1本はテーパーなしのナチュラルin D用のもの。それ以外では真ん中のパイプに下のパイプを重ねて使用する)。その下左側にある細かなパーツがチューニングビッツ的なもので、リードパイプを重ねる時にその間に挟んで長さを調整するもの。さらに下左側がD管用のクルークとそれに対応するヤードが3本(上から穴なし、D in 440D in 415)。さらに下側にC管用のクルークとそれに対応するヤードが2本(C in 440C in 415)。そして一番下のちょっと短いパイプはクルークのエクステンション(in 415用)。

バロックピッチのD管用のパーツを並べ(左側写真)、それを組み立てて完成形となる(右側写真)。

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パーツ構成はよく考えられたシステムだと思うし、すごくきっちりとはまる。管を替えるのには、ヤードのセッティングとかに時間がかかるので曲中とかは無理かな。

肝心の音や吹き心地だが、しっかりとした豊かな音だ。ベントホールを開けても音色の変化が少ないのもとても良い(これは製作者が強調していたポイントだった)。しかも音程が正確。今までバロックトランペットとしてメインで使っていたエッガーはその点に不満があったので、狙いは当たって一安心。

ただ、操作上の難点が一つ。それはベントホールの位置だ。マウスピースから一番遠いホールは、僕は今までエッガーの楽器では小指で開け閉めしていたのだが、この楽器は製作者の説明によれば薬指で操作するという設計にしてあり、確かにそうすれば角度はぴったりではあるものの、ちょっと距離的には辛い。小指だとうまく塞ぎづらいという、どちらにしてもカンファタブルではない。オランダ人は体が大きいから薬指でも問題ないんだとは思うが、スイス製のエッガーはその点全く問題がなかった。解決策としては、穴を開ける面を移動させるか、あるいはこの穴は塞いだままにして3穴で使うか、多分当面は後者でしのぐことになりそうだ。

細かなことは他にもいろいろあるが、一言でいうと「奏者が作った楽器だな」ということに尽きる。吹きやすい、音程がいい、ツボがはっきりしている。ホームページの説明にもある通り、コンセプト自体がオリジナル楽器にベントホールをつけたという方向性ではないし、作りもモダンな部分(ジョイント部の絞りがないとか、マウスパイプにテーパーをつけているとか)が多々あるけれども、それも「いい演奏をしたい」という方向から作られているからだろう。Markが「僕の楽器を使ってからはみんなエッガーから乗り換えてるよ」という言葉がわかる。やっぱり音にしてなんぼだからね。

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2022/06/21

【Vn製作】第41回目 塗装

コーヒーの次はウコンを塗るのだそうだ。これは1回のみ

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2022/06/17

【Vn製作】第40回目

指板の形を最終的に仕上げ。

鋭角や直線部分はキリッと仕上げないといけないんだと師匠に言われる。

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本体側はニス塗りの下準備として、まずコーヒーで着色する。
表板、裏板、渦巻きなど 全てに4回ほど塗る。

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2022/06/14

【Vn製作】第39回目

ニス塗りに備えて一旦指板を外す。

それぞれの接着面には板で養生をしておく。

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その後は本体の表面の仕上げやエッジのヤスリがけとか。

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