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2005/01/20

昔のヨーロッパ人は小さかった?

楽屋でウィリアムと楽器談義をしていた時の話です。歴史的コルネットのピッチ(音高)の話になりました。今でこそ通常のピアノやオーケストラはA(ラの音)が約440Hzということになっていますが、昔は時代や場所によってピッチはまちまちだったんです。バロックの時代に一般的だったのはA=415Hz、つまり現代よりも約半音低いのが多いのですが、フランスのようにそれよりさらに半音低い例もありますし、コルネットが活躍した17世紀のイタリアではA=466Hz、現代より半音高いピッチで演奏されていたようです。これらはどうして分かるかと言うとその当時制作されたオルガンや管楽器が教えてくれる訳です。特にオルガンはめったに移動しませんから歴史的楽器はその地域、時代の生きた証人となるのです。

そういう風に昔の楽器(多くは博物館に保存されている)を調べてみると、コルネットはほとんどが現代より半音高いピッチで、全音高いものも散見されるのですが、現代ピッチのものはほとんど見当たらないそうです。で、ここからがウィリアムの見解なんですが、コルネットはあまり大きくて長い楽器(ピッチが低くなると楽器の長さはそれに比例して長くなります)だと指が届かなくて演奏がより困難になってしまう。だから高いピッチの楽器が好まれて製作されたんだと。そもそも昔のヨーロッパ人は今みたいに背が高くなかったしね、僕(170cm)くらい身長があったら当時としては大男だったはずだよ、とウィリアムは言うのです。

そんなに体格が変わるものかなと最初は思ったのですが、確かに戦後の日本人の体格の改善ぶりを見るとそれも事実なのかもしれないと思われてきました。 店長

with_william

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