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2005/02/20

テンシュテット

クラウス・テンシュテットという指揮者が好きです。もう亡くなりましたけど。
十八番はやはりマーラーでしょうか。ロンドン・フィルと録音した全集がありますね。それからベルリン・フィルを指揮したワーグナーの器楽曲集が発売当時は好評で話題になりました。そしてロンドン・フィルとの録音はよく評論家から「オケがいまいち。これがロンドン交響楽団だったらよかったんだが」なんて批評をもらっていたりしました。ロンドン・フィルのファンの僕としては心外ですが。

テンシュテットは癌と闘っていました。1984年に一度倒れ、再起不能といわれていたのですが、88年に不死鳥の如く復活し、5月6日ロンドンフィルの本拠地であるロイヤル・フェスティバルホールでオールワーグナーのコンサートを指揮します。
テンシュテットの再起を熱望していたロンドンのファンたちの熱狂ぶりはすさまじいものがありました。プロムスの最終日みたいにユニオン・ジャックが舞い、客席には「おかえりなさい、クラウス」の横断幕が。そして、病に倒れていたとはとても思えない凛々しさでワーグナーを5曲演奏したのでした。

88年に何度かステージに立った中で圧巻は12月13日に指揮をしたシェーンベルグの小品(タイトルがすごい、「ワルシャワからの生還者」)とマーラーの5番です。曲の冒頭から恐ろしいまでの集中度のみなぎるマーラーは嵐のような1楽章、歌いっぱいの2楽章、絢爛たる3楽章、彼岸のアダージョと進み最後に圧倒的な5楽章のロンドで感動的に終わります。曲が終了するや、フェスティバルホールには割れんばかりのスタンディング・オベーション。
その場に居た僕も手が痛くなるくらい拍手をしました。でも、テンシュテットはかなり消耗して疲れているように見受けられました。(当たり前ですよね、病み上がりで70分のシンフォニーを全力で指揮すれば誰だってくたくたです)
この時の演奏はCDになって発売されていて、僕の宝の一つになってます。

テンシュテットはなんと言ってもライヴが最高。最近いろいろライヴ盤が復刻されて発売されているのはうれしい限りです。    店長

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