ALWAYSふたたび
気に入ったので「ALWAYS 三丁目の夕日」を会社帰りにイクスピアリでもう一回観る。
もうストーリーを追う必要はないから、細かいディテールとかを見て楽しもうと思ったんだけど、思ったほどにはいろんな仕掛けがしてあるわけではなかった。単に見つけられなかっただけかもしれないが。。。
仕掛けって言うのは、たとえば映画のホームページでは街角に立っている映画館の看板ににさりげなくALWAYSのポスターが貼ってあったりとか、そういうことなんだけど、本編では見あたらなかったし。ま、あれはHPでの遊びなんだろうけど。
でも、昭和30年代のアイテムは満載で、やっぱりひとつひとつが懐かしさを呼び起こす。道端のゴミ箱とか、薬屋さんの店頭の置物とか看板とか。「○○医院」っていうのを「○○醫院」って表示してあるのも確かにそうだったよなあ。路面電車の中の様子(特に運転席周り)とか。近くの空き地で子供達が遊んでいたり、その空き地にある土管が格好の隠れ場所だったり。学校から帰って家にはランドセルを放り投げるだけでそのまま遊びに行ったり。地方も東京も変わらない風景だったんだと改めて感心もした。
この映画の監督さんは1964年生まれだから、ぎりぎり昭和30年代ではあるけど、この映画の設定の時代は知らない世代。良く作り上げたともいえるけど、欲を言えば、原体験として持っているいわゆる団塊の世代の監督が撮ったらもっとこだわりの映画になっていたんじゃないだろうか。
懐かしさを呼び起こすアイテムのほとんどはもう消えてしまった現代。路面電車、オート三輪、駄菓子屋、街角のタバコ屋、舗装していない道路、集団就職、隣人との人間関係。そんな中にあって東京タワーだけが姿変わらず美しいフォルムで立っている。というかその後の東京の変わり様を眺めてきた存在としてタワーがあるということなんだろうか。
イクスピアリの中にはAMCというシネマコンプレックスがあるんだけど、夜8時以降の上映はレイトショーということで一律千円、よく利用させてもらっている。空いているし。毎回スタンプを押してもらってスタンプがたまるとドリンクがもらえたり、映画の無料鑑賞ができたりする。全国のAMC共通なので福岡で見た時も押してもらえたし、今回のでまた無料でひとつ観れることになった。ラッキー。今日からハリウッド映画のSAYURIが始まったから、あれを観にいこうかな。
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