ブラスアンサンブル曲どれが好きか
Y堕くんのBlogに魅力的な話題があって、僕の生活の中では終わった話なんだけど、ついコメントしたくて書くことにした。
テーマはブラスアンサンブル曲の個人的選好度で、10重奏の有名曲の好き嫌いを以下の通り分類しコメントするというもの。選んだ曲はY堕くんの選曲にならっていて、自分が今ブラスアンサンブルで演奏するとしたら という基準で評価してみた。
○ 好き
● 好きな部分もある
× 積極的に演奏したいとは全く思わない
では行きます。
1 ラングフォード 組曲「ロンドンの小景」 ○
ラングフォードはもともとブリティッシュブラスバンドの作曲家。だからというわけではないがこの曲はEs管トランペットの使い方が効果的。上から下までのサウンドがまとまってるし、曲も面白いし、何度やっても飽きない。
2 スザート(アイヴソン編) スザート組曲 ●
PJBEのこの曲を聴いてブラスアンサンブルのサウンドにのめり込んだクチだから当然自分にとっては原点の曲。1曲目のサウンドが衝撃的だった。でも、終曲がつらくて今やれと言われればパスかな。アイヴソンのアレンジは見事と思う。
3 パーカー ニューヨークのロンドンっ子 ×
やってみるまではすごいいい曲ではないかと期待していたが、曲としては無理が多すぎて自分の中では名曲と言えない。1回やればいいや。
4 ガブリエリ ピアノとフォルテのソナタ ×
この間サックバットで演奏してみて「なるほど、ガブリエリのトロンボーンパートはどこも面白いわ」と納得した。今モダンでやる気は全くない。
5 バード(ハワース編) オックスフォード伯爵のマーチ ○
うーん。この曲を精緻に演奏したくて聖バレンタイン・ブラスアンサンブルを作ったのだった。ハワースは楽器の効果的使い方を熟知していてさすがのアレンジ。アレンジャーとしてはハワース、リーヴ、アイヴソンが僕の中でのお手本だった。
6 ジェルヴェーズ(リーヴ編) フランス・ルネサンス舞曲集 ○
トランぺッターは普通アレンジがへたくそなもんだというのが僕の認識なんだけど、リーヴは違う。古楽をやるようになって原曲の譜面を見てみると、ここからよくこれだけのアイデアが出たなあと改めて感心してしまう。
7 ヘイゼル 3匹の猫&クラーケン ×
どこが面白いのかよくわからない。よくフリューゲルの長々としたソロがたまらないとラッパ吹きが言うけど、そんなことないよ。そこはホントは書かれた譜面をなぞって満足するという曲ではない(要するにインプロヴィゼーションが必要なところ)だと思うんだけど、そこまでの技量がない。哀しいかな。
8 ヘイゼル もう3匹の猫 ー
やったことないので評価できず
9 リチャーズ 高貴なる葡萄酒を讃えて ●
これも「ニューヨークの」と同じ。苦労して譜面を探して、やってみたらそれほどでもなかったって感じかな。でももう何回か真剣にやっていたら印象変わったかも。曲の書き方はパーカーより断然うまい。
10 リチャーズ ア・ラ・カルト ー
やったことないので評価できず
11 プレトリウス(パーサー編) テルプシコーレ ●
12 プレトリウス(リーヴ編) テルプシコーレ(PJBE版) ●
テルプシコーレ自体はすごく好きだ。アレンジはピーター・リーヴに一日の長があるが、選曲はデヴィット・パーサーの方がセンスがいいといったところだろうか。リーヴもメドレー形式をとったらもっと良かったのに。
13 クーツィール ブラス・シンフォニー ○
文句なしの名曲。演奏しても聴いていてもブラスアンサンブルの醍醐味を堪能出来る。
14 ヘンデルの諸作品
これは評価しづらいなー。概ねアレンジに無理があって、ラッパはきつく、トロンボーンは単調になってしまっているという面がいただけない理由となっている。とりわけP.アーチボルドが編曲した「シバの女王の入場」は最悪。水上も王宮もなんかワンパターンの作りになっている気がする。
15 クラーク(アイヴソン編) トランペット・ヴォランタリー ×
この曲はやりすぎた。もういい。
16 パーセル(ハワース編) トランペット・チューンとエア ○
パーセルかっこいい。実はヘンデルと同じ問題をはらんでいるけど、ハワースの編曲が良いよね。Y堕くんも指摘の通り、なぜか出版譜はin B になっているけど、ここはきちんとin D に上げて演奏すべきだろう。
17 バッハ(モワット編) ブランデンブルク協奏曲第3番 ×
ダメダメ、ださださのアレンジ。なんかみんなで渡れば恐くないみたいな編曲になっていて、小編成のブラスアンサンブルの良さが何にも使われていない。このアレンジだったらオリジナルの弦楽器で聴いてればいいじゃん、と思ってしまう。さっきと逆で、トロンボーン吹きはアレンジが上手っていうのが僕の認識なんだけど、モワットはその仮説を見事に裏切っている。
18 プレムルー ディヴェルティメント ○
プレムルーは素敵。いろんなテクスチャーが描ける上に楽器の使い方も上手。何度やっても飽きない。
19 ウォルトン(ハワース編) スピットファイアよりプレリュードとフーガ ×
実は僕もアレンジしたけど、このオーケストラ曲をブラスにアレンジすることにやっぱり無理があるよね。プレリュードは全く問題ないけれど、フーガはね。でもウォルトンは大好きな作曲家だ。リチャード3世とかヘンリ−5世とか、もちろんこの曲もオケでやりたかった。
20 ヴィルヘルム 5つの小品 ー
やったことないし、聴いたこともないので全く評価できず。
以上。
ここに挙がってなかった曲で好きなのはいっぱいあるけど、書き始めるときりがないのでリストに加えるのはやめておこう。
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