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2006/05/01

懐古風随筆(その1)

今年始め、自分の出た大学オケのOB会誌に何か記事を、と頼まれたので古楽を始めるきっかけとか最近の状況とかをエッセーにまとめて投稿した。もう会報も発刊したし、読者も限定されてるってことでここに公開してしまおうかな。というわけで、ちょっと長いから複数回に分けて転載することにします。

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一昨年、高校のブラスバンド部OBの集まりがあった席での話。
プロのジャズクラリネット奏者になった後輩が、「最近しみじみと思うのはですね、人間練習していれば必ず上達するっていうことなんですよ」と言う。どうしたのと聞いたところ「職業柄、いろんな人にレッスンをするんですが、年配の方、それも70を越えるお年の方でも熱心に練習をなさると、着実に上手になるんです。僕感動しました」
当方、70の声を聞くのはまだまだ先の話ながら、それでも同様のことを昨年経験したので、今回はそのことをお話したい。

自分の音楽経歴はというと、小学校の5年のときにトランペットを始めて以来、中学・高校とバリバリのブラスバンドでのラッパ少年。大学に入ってエスカレートし、自分のオケだけでは飽き足らず、他大学のオケやジュネスなど複数掛け持ちするに至る。卒業してからは新交響楽団というアマチュアの社会人オケで鍛えられ、それと並行して同世代で聖バレンタイン・ブラスアンサンブルという名の団体を立ち上げ、それこそ土日はラッパどっぷりの生活を20年近く続けて来た。

ところが40才手前のあたりでそうした生活、やっている音楽に飽きがきてしまった。毎週土曜日のオケ練は欠かさないものの、ラッパを手にするのはその時だけ。アンサンブルも演奏はマンネリ化し、企画、アレンジに凝ってラッパの腕は過去の貯金で食いつないでいるありさま。

このままではいかんなあ、と思っていたところに別世界が開けた。古楽。古楽器での演奏。それまでもバロック以前の音楽には興味があって、リコーダーに手を出したりなどしていたのだが、縁あって95年に新進気鋭のリコーダー・コルネット奏者、濱田芳通氏と知り合いになることができた。氏のコルネット演奏に一目(一聴?)惚れして即座に弟子入り。

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