こだわりを捨てる(発想の転換)
ブランデンブルク登頂を真剣に考えている。
自己診断するに今現在は7合目。
残りの3合の内訳は次のようなもの
1つ 1楽章30小節目に代表される様な音の跳躍
2つ スタミナ
3つ ハイG
始めの2つは練習で克服するとして、残りの1合は難物で、今まで登山をハナから諦めていた主要因。曲の中にハイFは16回、ハイGは3回出てくるが、Fまでは何とかなってもGはつらい。
ラッパ吹きにとってはこの音を「ピキッ」っと出すのがとっても大事なことで、「この音には命賭けてまっせー」ってな意気込みで吹いているし、人の演奏を聴いていてもこの部分に近づく頃から「そろそろだなー」という感じで待ち構えていて「出た、出ない、どんな音だった」という、ただそれだけのことで演奏内容を評価するような聴き方をしていたりする。
だけど、ふと考えてみたら、そんな最高音が出ようが出まいがあんまり音楽には関係ないんじゃない、と最近思えるようになってきた。例えば他のパート、ヴァイオリン弾きやオーボエ吹きの人たちは曲の中のたった3つの音で自分の出来が左右されるみたいな演奏姿勢はとってないだろうし、聴いている方もトランペット奏者がその音にいかにこだわっているか なんて想像もつかないだろう。「なんかずいぶん高い音で苦しそうだね〜」あるいは「あんな高い音吹いてすごいね〜」くらいの鑑賞度合いなのではないだろうか。
そう思って試しに無理せずハイGを1オクターヴ下げて演奏してみた。すると、それでもちゃんと音楽になってるじゃん!というか、当たり前のことだが、単に曲のコードの中の一つの音に過ぎなかったという事実。あんまり命賭けることもないかも。
というふうに勝手解釈をすれば完全制覇はまだまだだけれど、なんとか山に登った気分は味わえるかも。ラッパ吹きとしてはハイGにはこだわりを持ち続けるつもりだけど、それを最優先にしない、という気持ちで山登りをつづけることにしよう。
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