ウィントン・マルサリスの練習12か条
以前の日記(1/13)にも書いたけど、トランペット奏者のウィントン・マルサリスが出演したWynton on music というビデオ番組がある。シリーズものだけど、その中で特に「練習という怪物」が気に入っている。ビデオに撮っていたんだけど、子どもがその上からバラエティ番組を録画してしまったのでもう見直すことができなくなってしまった。残念。
幸いその番組でウィントンが挙げた練習の為の注意事項はノートにメモしてある。全部で12あってどれも含蓄深いのでここに紹介しておこう。(コメントは記憶に頼って書いたので僕の解釈が入っています)
1. Seek private instruction(アドヴァイスを求めよ)
先達から教わることは大事。我流は避けましょう。なにも初心者には限らない。番組中ではヨーヨーマがウィントンにジャズのフレージングを習いたいと言ったのをうけて、ウィントンが「ほら、これほどのチェロの名人でも謙虚に教えてもらおうとしている、この姿勢が大事」といっている。
2. Make a schedule(計画を立てる)
漫然と練習しない。建物を造る時だって設計図なしにいきなり立て始める人はいないでしょう。まずグランドデザインを描くことが大切。
3. Set goals(目標を定める)
近くの目標、遠くの目標、それぞれ立てる。目標を立てればそれに向って何を努力すればいいかが自ずと明らかになる。
4. Concentrate(集中する)
練習する時は集中しておこなう。勉強と一緒。
5. Relax and practice slowly(リラックスしてゆっくりと練習する)
根を詰めて練習しない。ゆっくり階段を登るように、早いパッセージもテンポを落として練習し、確実にできるようになってから徐々に早くすること。
6. Practice hard parts longer(難しい部分の練習に時間をかける)
えてして簡単に演奏できて聴き映えがするところばかりを練習しがち。練習すべきは難しいところや出来ていないところ。そういった部分の練習に時間をとること。
7. Play with expression(感情を込めて演奏する)
メトロノームに合わせて練習するときでも常にフレーズを歌うことを忘れない。
8. Learn from your mistakes(自分の失敗から学べ)
自分が間違ったところを反面教師にして、それを克服するような練習方法を考える。それが上達への早道。そのためには自分の演奏を客観的に聴かなければいけない。
9. Don't show off(ひけらかすな)
ひけらかしは芸が浅い。父からの戒め。(1月13日の日記参照のこと)
10. Think for yourself(自分に合った練習法を考える)
人はそれぞれ違う。人がやって良かった練習方法であっても自分には適していないかもしれない。自分に合った練習方法を考え実践しよう。
11. Be optimistic(楽天的であれ)
基本的に楽天的じゃないと辛い練習は続かないもの。深刻に考えすぎない。
12. Look for connections(関連性に注目)
いろんなものごとに意外なつながりがあったりする。一見違って見えるものに共通性がないか常に探してみよう。
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コメント
僕もその映像を見ていたく感動した思い出があります。
店長さんのメモ12項目を、その当時の拙ノートを引っ張り出して比べてみたら殆ど同じでした。あ、同じ番組だから当たり前でしたね。
投稿: ロレンツォおじじ | 2006/08/07 11:10