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2006年10月

2006/10/30

暇な11月

11月は珍しく演奏会の本番もなければリハーサルの予定もない。別に音楽を生業(なりわい)にしているわけではないからいいんだけどね。なんかハイシーズンにこれでいいのかなと思ったりして。

こんなときはじっくりと練習に取り組もう。
今日、時間があったので年初からの自分の演奏の録音を聴き直したんだけど、なかなか満足いく出来映えのものは少なかった。コンサート直後には「良し」と思ったのも期間がたって冷静に聴き直すと不満な点だらけ。まずはそういう演奏をなくしていくことが目標だな。

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2006/10/29

翻訳本

昨日本屋で見かけた本

「アーノンクールとコンツェントゥス・ムジクス - 世界一風変わりなウィーン人たち」

買おうと思ってちらっと立ち読みをしたら、そのこなれない訳に頭が痛くなって来て結局購入は見送り。ドイツ語と日本語がかけ離れた言語だからなのだろうか、逐語訳を目指そうとするせいか、原因はよく分からないけど、もし英語訳があったらそちらの方がすらすらと読めそうな錯覚すらしそうだった。

もったいないよねえ。翻訳は難しいとは知ってはいるものの、昔はそれでも我慢して読んだりしてたんだけど、最近は諦めが良くなったのか、苦痛からは逃れる傾向が。いかんです。

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2006/10/28

ふるさと

今回小倉に帰ってみて思ったけど、結局のところ「ふるさと」って旧友(人)と山河(自然)ってことに尽きる。

普通は「ふるさと」=「実家」ということになるのだろうが、自分の場合、両親は健在だが、今は僕にとってあまりゆかりのないところ(福岡市)に住んでいてそちらには知り合いもいなければ郷愁のある場所があるわけでもない。ときどき帰る時は「両親に会いに行く」という感覚だ。自分にとってのふるさとは7歳から18歳までの小中高時代を過ごした小倉ってことになる。

街は変貌する。平和通りや魚町銀天街は東京のどこかの街と区別はつかないし、店も全国チェーン、そもそも学生の分際で行きつけの店とかあるわけないし、あってもとっくになくなっているだろう。(あ、行きつけといえば週一通った音楽教室の小倉YAMAHAかな、もちろん全面改装されてたけど)

食べ物。これは今や離れていても地方の特産品が食べられる便利な時代になったし、そもそも外食なんてめったにしたことないからこだわりなし。

結局、自分と同じ時代を過ごした人に会うこととそこにしかない自然に触れることがふるさとを強く意識することになる。さすがに山は動かないもんね。足立山や皿倉山はなんてことのない昔の姿でいるだけなのに懐かしい。門司港に寄った時も結局真っ先に行きたかったのは和布刈公園(これも山だ)とそこから眺める関門海峡だったし。それにしても門司の町を自転車で走り抜けたときの潮の香りと(なんかわからん)海産物の臭いにはまいりましたねえ。そうや、これやったんやと。
それから自然とはちょっと違うけど若戸大橋の赤い姿もえらく懐かしかった。

そんなわけで「国破れて山河あり」ではないけど、自然はいつでも自分を迎えてくれるという気がしたのだった。
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2006/10/27

大分のコンサートの模様

大分でのコンサートの模様が大分合同新聞の動画サイトに載っていた。直接のアドレスはこちら
録画があるのなら全部観てみたいものだ。

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ブレイク

アントネッロのアレンジの場合、ときどきブレイクという小技を使う。つまりフレーズの最後の音をセッコに(短く)して次の音に入るまで空白の時間を作るのだ。頻繁にやるのは逆効果になるけど、適切にブレイクが決まるとこれはやる方も聴く方も楽しい。聴いている方はなんだかいきなり空中に放り出されたような感覚に陥る。まっすぐ走っていた列車の先の線路が急に消えてしまって、あれっ?と思った瞬間またレールが現れるような。

なぜ楽しいのかと思うにたぶんタブーに触れているからなんじゃないかと思うのだがどうだろうか。つまり、通常音楽は始まったが最後、曲の終わりまで音のなくなることはない。もちろん曲の途中で一旦小終止して出直すようなところは別にして。音が鳴っている間が音楽という認識だからだ。(そういえば昨日入ったインドレストランで思ったけど、インド音楽って延々と同じ調子で続いていて果てるところを知らないね、あれは)
作為的なブレイクはそこを逆手に取る。ほら、音のない状態ってこんなにスリリングなんですよって。

音のない状態に耐えられない人たちもいる。典型的なのはアナウンサー。きっと職業柄いたたまれないんだろうね、みんなと無音を共有するっていう状態が。永遠に続くわけじゃないんだからちょっとは沈黙を楽しもうよ、ね。

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2006/10/25

戸畑での演奏会

ラ・ヴォーチェ・オルフィカ九州の本番終了。

ステージリハーサルの合間に高校の同級生が仕事の時間を工面して会いに来てくれた。しかもうれしい差し入れ付き!さすが、気がつきますねえ。ありがたい。久しぶりに北九弁でしゃべる、なにせ会うのは30年ぶり。

さて、コンサートは300人超のホールに200人ほどの人の入り。ご来場ありがとうございます。
なかなかライヴで完璧な演奏をするというのは至難の技だけれど、多少のキズがあってもそれを補って余りある「その場限りの良さ」がコンサートにはある。昨日のお客さんはよく言えばお行儀が良すぎて、前半は会場の空気も少し堅く、「なに、この音楽は?どう反応したらいいの?」という言ってみればやや途方に暮れたようなムードが漂っていたような気がした。あくまでもステージからの印象ではあるんだが。

うん、いまさらだけどお客さんの反応って大事だよね。コンサートは演奏者だけじゃなくてお客さんと一緒に作っていくもんだということを、同じプログラムを会場や時間を違えて演ってくうちに実感してきた。昨日のプログラムで言うと一番分かりやすいのはトレ・フォンターナ(エスタンピ)のようなシンプルでノリのいい曲。あ、それからしっとりとしたバラードなんかも空気が測りやすい。

ちょっと脱線するけど、外国人のアーティストがインタヴュー受けると必ず日本のお客さんの反応について(たいていは好評の)コメントをする。特に海外のホールと比べると違いは大きいかもしれない。

あくまでも比較の問題ではあるが、北九州より大分のときのほうがお客さんの反応がダイレクトで良くて、演奏の中身とコンサート全般の環境は戸畑の方が良かったという感じ。昨日のお客さんがいけないということではないんだけれど、我々の演奏を楽しんでいただけたのかな?というのがステージ上からは分かりにくかった。ここらへんがかみ合うと更にもっといいコンサートになったのではないかと。欲を言えばということなんだけれども。

個人的にはこの間の大分の時にダメだったところはリベンジできたけど、代わりに別のところでしくじってしまったのが悔やまれる。あと、充分息を用意することと、かといって気負いすぎないことが大事だなと思った。何年ラッパやってんだか、自分。それから、先日歌を教えてもらったおかげでモンセラートのいくつか、リフレインを思いっきり歌えたのが気持ち良かった。声を出すのはダイレクトな行為だから、みんなこうやって合唱やカラオケにハマっていくんだろうね。

福岡在住の方のコンサート評を見つけたのでここに紹介しておきます。

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2006/10/24

関門海峡

北九州での本番の日。今日は精力的に動いてしまった。
7時ホテルで朝食後、ビジネスコーナーでLAN接続して小一時間ほどメールチェックおよび日記の更新。その後集合時間まで小倉の街でも散歩しようかと思っていたのだが、急に思い立って門司に行くことにした。門司港は近年レトロな建物とバナナの叩き売りで観光スポットに変貌しているが、中3の後半から高1の初めまで住んでいたところでもある。

門司港駅を出たところにレンタサイクルがあるのが目に留まった。これもまた思いつきでそれを借りることに。2時間ほど時間があるので結構いろんなところを回れるかも。とりあえず目指したところは和布刈公園。そこは本州下関との間に横たわる関門海峡の一番狭いところ(下関側は合戦で有名な壇ノ浦)で小高い丘になっている。借りた自転車が電動だったのは幸いだった。登り道はかなりハードだがほとんど自転車から降りることなく上まで登ることができた。一番上には門司城跡があるらしい。

天気は晴れ、門司の街、海峡、そこに架かる関門大橋、そして対岸の下関が一望できて気持ちいい。

頂上でしばし休んで呼吸を整えてから今度は一気に下まで降りる。門司港に来る途中電車の中から見た光景で気になる建物群があったのでそこまで自転車で逆戻り。それはかっての工場の跡地なのだが、建物・施設が放置されていて荒れるに任されたまますごい雰囲気を醸し出している。まるで宮崎駿のアニメに出てきそうな廃墟だ。これがそのまま残っているあたり、やはり不況だった時期の深刻さと景気がまだ本格回復していないのが圧倒的な迫力で実感出来る。どこの企業かと思って正門まで行ってみたらとあるセメント会社だった。

程よい時間になったので自転車を返却。というわけで、結局レトロなところは素通りしてしまった。お昼にうどんを食して小倉にリターン。
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ステーションホテル

高校のとき、両親の転勤もあっていろんなところから学校に通った。通学手段は西鉄バス、西鉄の市電、徒歩、自転車、旧国鉄などさまざま。だけど、小倉駅っていうのは実際あまり使ったことがなかった。日田彦山線で後藤寺から小倉まで通った最も遠距離のときだけだ。赤字路線だったからダイヤもすさまじかったな。朝使える汽車は2本(早朝補習があるとき用と普通用と)で、帰りは4時半、6時半、9時の3本。乗り損ねると悲惨な目に会った。

だからそんなに駅に思い入れがあるわけじゃないけど、それにしても久しぶりに駅周辺をうろうろするとその変貌振りに驚くね。まずモノレールが邪魔だし、市電がないし。駅北側はきれいになってるし、紫川周辺もあれれ?という感じ。

昨日戸畑からタクシーで小倉方向に来た時は、高校の周辺、特に市電が走ってたサイドがすっかり開けてでっかいマックスヴァリューなんか出来てた。ここ何あったんだっけ?しかも菜園場のガスタンクのところはこれも視界を遮る都市高速が。
小倉駅から高校のある愛宕まで歩くのも風情があったのにすっかりなくなっちまった。

そんなわけでとりあえず昨日からはステーションホテル小倉に連泊。駅とは思えないほどホテルの中は静かだ。

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2006/10/22

大分2日目

今朝はゆっくり。リハはホールで午後1時からということもあり、朝食をとったあとものんびりとホテル内で過ごす。リハ前にホールを下見。なんとホールはホテルに隣接した建物の中にあって(というかホテルがホールに隣接しているのか)着替えや移動なんかがすごく便利。ホール自体は結構響きも良くて吹きやすそう。エコーを吹く位置などを確認したが、2階席にはお客さんも入れないとのことなので2階客席から吹くことに。

コンサートは豊後ルネサンス音楽祭のトリということもあり、お客さんもまあまあの入り。前半がモンセラートの朱い本で後半が聖母マリアのカンティガ集から。
モンセラートStella Splendes の冒頭にちょっとしたアクシデントがあったものの、それ以外はおおいにノリノリの演奏ができてなかなか良かった。あ、そうだ、Miragres も少しキズが。北九州でのコンサートではリベンジしなくては。

コンサート終了後ホテル近くのしゃれた和食やさんで音楽祭のスタッフも含めて打上げ。スタッフの方々にはお世話になりました。フィクタの人たちも一緒だったのでテーブルにはスペイン語も飛び交い、ちんぷんかんぷん。それにしてもラファ(ラファエル・ボナビータの愛称)はますます日本語上手くなってく。練習もほとんど日本語OKだし、今回は通訳の役目をずいぶん果たしていた。

ホテルに戻って最上階のラウンジで2次会。睡魔に襲われて寝ていたら○○○さんにかなりいたずらされていたらしい。全く気づかず。

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写真は豊後ルネサンス音楽祭HPから借用

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2006/10/21

大分で

羽田10時半集合。ANA便で大分へ向う。大分空港は初めて。市内から遠くて不便という評判だが、今回はアントネッロ/ムジカフィクタのコンサート会場である国東へ直接向うので逆に都合がいい。
天気が良いせいもあってか日差しが熱いほど気温が高い。コンサート会場のまわりには何もなく、リハが済んだらコンサート開始まですることもない。藤澤さんからモンセラートのリフレインの歌い方を教わる。やっぱり歌詞をつけて歌うのは難しい。rを巻き舌にしようと意識するだけで音程とリズムがいい加減になってしまう。

3時半からコンサート。前半がフィクタ、後半アントネッロとマリアのフラメンコダンスという構成。フィクタのアカペラの精緻な響き、アントネッロのアンサンブルが繰り広げられる。白眉はギターとダンス。700人ほど入る広い会場にもかかわらずラファエル・ボナビータのバロックギターとマリアの踊り+カスタネットだけでホール全体がいっぱいに満たされてしまう。圧倒的な迫力だった。

コンサート終了後大分市内に車で移動してホテルにチェックイン。8時から2時間ほど翌日のコンサートのためのリハーサル。フィクタとは既に2回合わせたということで曲順にスムーズに進むが、やはり声が少ないこともあってバランスが気になる様子。コンサートではPAが必要かも。個人的にはカットなども含めていろいろ変更になっていたので少々焦る。トランペットは下のドの音をどう処理するかが問題だな。

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2006/10/20

ルツェルン・フェスティバルにて

ルツェルン・フェスティバル・ブラスアンサンブルのフリーコンサートを聴きに行く(10/19、サントリーホール)
目当てはトランペットのラインホルト・フリードリッヒ。彼の生音をフリーで、しかもサントリーホール(全席自由)で聴けるというありがたい企画。昼休みの時間を利用して駆けつけて前から3列目正面という特等席で聴いた。

曲目はジョバンニ・ガブリエリのカンツオン第6番(1615)、マシュー・ロックの国王陛下のサックバットとコルネットのための音楽、そしてオスカー・ベーメのトランペットのための6重奏曲。

最初の音で満足。あとは付け足しだったかな。つまり響きはきれい。音楽はないわけではないが(悪いけど)僕の趣味ではない。バロックだったからよけいいけなかったかな。そういう意味では最後のベーメが一番面白く聴けた。

フリードリッヒはなぜかやたらとタイミングを早く取る人で、それが音楽のせせこましさに通じてたような気もする。オケでやるときと違って自分が引っ張って行かなくちゃという気持ちが前に出過ぎたのかも。加えて他のメンバーがリードをとっているときにも音楽を先導していたのはちょっとやり過ぎのように思われた。曲の終わり方のだささはやはりドイツ人、このあたりはイギリスのアンサンブルに軍配が挙がるんじゃないかな。

誤解のないよう言っておくと、演奏そのものはすごく高度な水準にあったと思う。ただ好き嫌いの問題だ。
お手伝いでアンサンブルに参加していた日本人トランペット奏者の人、多分フリードリッヒのドイツでのお弟子さんだと思われるが、通訳がいい加減。もっと勉強(音楽について、ステージマナーについて、それからドイツ語そのものも)しろよ、と言いたくなった。

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2006/10/19

ナチュラルトランペットについて熱く語った夜

トランペット奏者の神代修さんの主宰する「ラ・トロンバの会」(ナチュラルトランペットを研究する会)に参加してきた。
今回はオーケストラ・リベラ・クラシカのコンサートに出演されるためにオランダから招聘したグラハム・ニコルソン氏による特別講義の会となった。
テーマは主に古典派の時代に使用されたクラシカルのトランペットについて。ニコルソン氏は今回の来日に間に合わせるように楽器を製作された(出来上がったのはついこの間の日曜日だとのこと)ためか、ご本人の興味も今はそこにあったのかなと推察される。

講義はまずはナチュラルトランペットの楽器とマウスピースの変遷について、豊富な図版(設計図)を元にざっと説明、これらの資料だけでも楽器を自作する人には垂涎ものではなかろうか。

それから、今回持参した楽器について、主にバロックとクラシカルの違いを強調しつつ、説明がなされた。
要は卵が先か鶏が先かの問題と同じなんだが、その時代その時代に合った楽器があって、その楽器を念頭に作曲されているわけだから、その様式に適した楽器を選択するのが一番無理がないということ。どの時代が特に優れているということもなくて、ある特質を獲得すればその見返りにある特質を失ってしまう、でもそれは奏者が一番楽に演奏出来るように楽器が開発されたためなので極めて合理的なことだったのだ という趣旨の説明だった。

昔の図版に則って作られたレプリカのマウスピースたちがおもしろかった。ちょっと吹かせてもらったが、リムの幅は大きくてもそれほど違和感はなくて、やはり古典派を演奏するのに適したマウスピースだなと感じた。

本講義のあと西新宿のとある居酒屋で飲みながら(ほとんど全員参加だったのでは?)楽器について、奏法についていろんな話をうかがうことができ、本当に有意義な一晩だった。と同時に日本のプレーヤーでこうしたことを同じレベル(深い知識と知見)で語れる人はいないんだよなあと少し淋しくもあり。

今回の通訳はリベラクラシカの主宰である鈴木秀美さん。
僕は秀美さんの通訳業には感心してしまった。というのも、先年に芸大でブルース・ディッキー/シャルル・トートの特別講義があった際に秀美さんのお兄さんが通訳をされたときに、ひどい誤訳とかもあって少なからず失望(これは専門楽器が違うからやむを得ないことかも)したのだけれども、今回はそういうこともなく、何かと話が膨らんで脱線しがちになりそうなところも含めて参加者がよく理解出来るように司会進行を進めていて、聞く方もストレスがたまるようなこともなく、これはなかなかできることではないなと感じ入った次第。

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2006/10/16

本番終了!

バッハのカンタータの本番(ターフェルムジーク鎌倉、BWV119 & BWV130 他)が無事終了。今回は無茶苦茶高い音は要求されなかったものの、スタミナを要求される曲なのでペース配分が結構大変、コンサートの最後まで唇を保たせるのに苦心した。
結局ステージリハーサルのときはコルネットで吹いて、極力トランペットを吹かないように工夫。これが良かったみたい。

ラッパ4本というのは初めての体験だけど、すごく楽しかった。バッハの曲でラッパを4本必要とするのはこの119番と63番だけだと思う。祝祭感が増して華やかさが一段とアップする。いつもの相棒に加えて今回は初合わせのメンバーが二人。でもうまく息が合ってなかなか美しい響きを作ることができたんじゃないかな。録音が楽しみ。
(写真はそのラッパ隊)

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さて、今度はモンセラートとカンティガ。スライドトランペットに専念できるぞ。

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2006/10/12

気の長い話

道路公団が40年債を発行するそうだ。40年債というのは償還(満期期日)まで40年ある債券(早い話公団の借金)のこと。
これから40年と言えばもうその頃には自分は生きてはいないだろうなあ、と考えると切なくなった。

僕が証券会社に入った時に盛んに取引していたのが米国の30年債、11.25%クーポン、2015年2月15日償還のもの。あの当時はとんでもなく先の期日だと思っていたんだが、いつの間にか10年未満になっている。この債券の償還までこの業界にいたら要するに30年籍をおいてたってことになる。はあ。
よく借地権とかで半永久的な意味で99年という設定を聞くことがあるけど、それも時間とともに徐々に現実的な期日になってくるんだよね。

それにしても道路公団って今の姿のままで40年も存在するんだろうか。投資する側は転売できるからいいものの、発行する方はよく臆面もなくそんな期限を設定できるものだ。そう思いませんか。

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2006/10/11

蛇足

とある方面から先日の仕事話にカタカナ英語が多すぎというクレームをいただいた。

ので、ちと注釈を。

コンファレンス :会議と称して見栄えのいい会場(主に都内ホテルのバンケットルーム)を借りて集う。仕事を抜け出す口実に使われるもの。立食ではあるがホテルの食事にもありつける

バイサイド :自分はお客だー、大事にしろー、といって無理難題を証券会社に押し付ける投資家

セルサイド :ったくわがままな客が多くて困るよ、とぼやきつつもそのお客さんがいないと生活がなりたたない人たち

ベンダー :情報社会に便乗してIT技術で物を生産せずにお金をかすめ取っている人たち

パネルディスカッション :ひな壇に数人並べることでいかにも議論が活性化しているふうに装う会議の常套手段

パネラー :シャネラーじゃないよ、ひな壇に座らされて一言ずつコメントを言わされる立場の人

スポンサー :これぞホントのお客様。逆らえない

マネジャー :ファンドマネジャーともいう。人のふんどし(お金)で相場を張る人、あるいはそれを業務にしている会社

トレーディング :売ったー、買ったー

アルファ :なんか生み出されたもの、付加価値ってやつ?

四半期ミーティング :お客さんに定期的に成績報告に行かなきゃいけないんです、僕たち。余談だけど昔灰皿投げられたことある。とほほ

アセットアロケーション :そのときどきで株が良かったり、債券が良かったり、現金で持っているのが良かったり、時代の波はさまざまに変化する。それをうまく波乗りすること

セクター配分 :今はITより石油だろ、とか銀行はダメだよ、自動車だよ とか、例えてみれば美人投票みたいなもん

パフォーマンス :別に演技をする訳ではない。ズバリ成績のこと。ちなみに平均以下の成績だとアンダーパフォーム、その逆をアウトパフォームという

TCA : Trade Cost Analysis、執行コスト分析

プレゼン :説明、のカッコつけた言い方

bp :bp(ベーシスポイント)は100分の1パーセント、すなわち100bpは1%ということ

運用スタイル :資産運用会社にはそれぞれが得意とする相場のタイプがあるようだ。だからいろんな会社が乱立できるっていう説もある

トレーダー :3日やったらやめられない職種。って乞食と同じなのか我々

はあ、こんなもんでいかがでしょ。

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2006/10/10

検査はつらいよ

生まれて初めて胃カメラなるものを体験した。
つらいねーこれ。「のどと肩をリラックスしてください」と言われてもそりゃ無理っちゅうねん。げほげほ。

同じく初めて自分の声帯を視る。そこからどんどん食道を下って胃に至る。意外ときれいな色をしているもんだね。昨日の夜から絶食してたから当たり前だけど胃の中はからっぽだった。
体内を探索すること約10分、試練の時は過ぎた。

そのあと膀胱がパンパンになるまで水飲まされて下腹部の検査、腹が減っているんだか一杯なんだかわけわからず。こっちもよっぽど辛かったよ。

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2006/10/09

バイサイド・トレーダーに期待されるもの

仕事話。
先週金曜日はまる一日FIXのコンファレンスに参加。バイサイド、セルサイド、情報ベンダーそれぞれにいろいろ知り合いがいて楽しい。テーマもよく配分されていた。

中のパネルディスカッションで考えさせられたこと。
パネラーの一人は大手スポンサーかつ自主運用もしている投資家。で、雇っているマネジャーとのミーティング(約1時間として)の中で執行についての話題は5分あるかどうか、場合によっては全くなかったりもするという。さもありなんという気もするけど、それって要するにバイサイドのトレーディングにはアルファは期待してないよ、ってことですよね。当然四半期ミーティングに出席しているわれわれの側のアカウントマネジャーやファンドマネジャーもそういった点の話はしないし、説明も求められないという訳。

アセットアロケーション、セクター配分、そして個別銘柄の選択がパフォーマンスの大宗を決めるとは思うものの、最初からトレーディングに期待されていないのではねえ。やっぱりか、という気持ちも半分以上あるが。

ところが、その後のTCAサービスの会社の人のプレゼンによると、執行コストを削減するだけで上位1/4のパフォーマーになることができますよと。まさか、そんなことないでしょうよ。成績にはもっとばらつきありまっせ。それに今100bpかかっているものを一気に30bpとかにするのは不可能というもの。運用資産が急激に減るとか運用スタイルを変えるとかいうのなら別だけどね。やれることは既にやっている(と思いたい)。

という訳で、果たして頑張れば目に見える効果がでるのか、いやそんなことはないのか、依然としてわからずじまい。バイサイドのトレーダーとしてはどこが頑張りどころなんでしょうかね。

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CD棚

思い立ってCDの棚を整理(一部ハードカバー→ビニールカバー化)したら気持ちが少し落ち着いた。これって自分には浄化作用があるみたい。
会社の帰りとかにもCDショップに寄って棚を眺めるだけで癒される。これがかえって「今日は何かゲットして帰るぞ」っていう気分のときは、組み合わせとかも気になってなかなか決まらなくて逆に落ち着かなくなることもあるんだけど、ま、一般的にいうとCDのウィンドウショッピングはストレス解消になるようだ。

それにしても棚を見て思うに、コレクションが偏っているよなあ。最近増殖しつつあるのはやっぱりバッハだろうか。やばい道に足を踏み入れつつある。

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2006/10/01

Philip Jones に関する仮説

1997年に相模原でブラスアンサンブルクリニックをやったときのこと。
最後のQ&Aで
「デッドなホールやライヴなホールなど響きが様々に違うところで演奏する場合、曲のテンポを変えたりしますか?」と受講生がPhilip Jones に質問した。質問の趣旨は、よく響くところでは細かい音符とかが聴き取りにくくなるので遅くしたりする などの対応を臨機応変にするのかどうか ということを聞きたかったのだろう。それに対する氏の答えは

「いや、全く変えない。ホールの響き方によって変化させるほど器用ではないし、普段練習しているテンポでベストを尽くすのみだ」というものであった。

多分この人には絶対テンポというものがあったんだと思う。

証拠その1
同じ来日時の今治でのアンサンブルクリニックのとき。まな板に乗ったのは我々のアンサンブル、曲はシャイトのLudi Musici から僕が編曲したもの(PJBE盤だと戦いの組曲として知られている曲集)。その当時僕は古楽をかじり始めたということもあって、古楽奏法的なものも取り入れつつ、とにかく脱PJBEで演奏してみた。最初にひと通り聴いたジョーンズ師、「うん、なかなかいいですね、しかし、最初はこういうテンポで始めた方がいいんではないでしょうか」「ここは少しルバートしてみましょう」「ここでポーズをいれましょう」とクリニックが進むにつれ、みるみる聴き馴染んだPJBEの戦いのガリヤルドになっていった。この人にとってこの曲の解釈はこれしかないのだなと思わされた出来事。

証拠その2
つい最近、きっかけがあってウォルトンの「スピットファイアのプレリュードとフーガ」を聴き比べした。これは映画スピットファイアにイギリスの作曲家サー・ウィリアム・ウォルトンが音楽をつけたもの。元はオーケストラ曲だがPJBEはこれをブラスアンサンブルに編曲している。うちにあるCDは3つ

1. ウィリアム・ウォルトン指揮/フィルハーモニアオケ(1963年録音)
2. ネヴィル・マリナー指揮/セントマーチンインザフィールズ室内管(1990年録音)
3. フィリップ・ジョーンズ・ブラスアンサンブル (1976年録音)

マリナー盤はプレリュードがすごく堂々としていてテンポもゆったり、それに比べ作曲者自身の棒は比較的あっさりとマーチを進めて行く。PJBEも弦楽器がないということもあるのか、さくさくと進むテンポ設定。いや、まてよ、よく聴くとテンポからリタルダンドのかけかた、アテンポに戻る呼吸などすべてフィルハーモニア盤にそっくりじゃないか!
考えてみると1963年にはPJはまだフィルハーモニアの首席奏者だったからこの録音にも参加してるのだった!多分、指揮者(作曲者)の解釈を金科玉条としていてそれを忠実に再現したのではないかと推察される。ま、あくまでも僕の推論でできればPJに直接聞いて確かめたいところなんだけど。

それにしても、フィルハーモニア盤、フーガに入りたて5小節目でトランペットが思いっきり違う音を吹いているんですけど。これってPJ? レコーディング・エンジニアもおおらかだよね。

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マウスピース選び

スライドトランペット練習中。
マウスピースで悩んでいる。

写真は順にスライドトランペット用、アルトサックバット用、アルトホルン用

目指しているのは本来のスライドトランペット用のマウスピースでいい音を出すことなんだけど、ちょっとハスキー。もう少し身のある音を出したい。
6月のカンティガのコンサートや昨年のモンセラートのときはひよってアルトホルンのマウスピースを使った。吹きやすくていいんだけどやはり音がモダンになりすぎちゃうんだよね。

やっぱ本命で行くしかないかな。

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