CD秘話
昨日書いたアントネッロの新しいCD「天正遣欧使節の音楽」にちなむ話。
アントネッロの濱田さんは似たものを見つけるのが特技というくらい上手い。なにかにつけ「あの人、○○に似てない?」と言い出すのが常で、しかもそれがどことなく的を得ているから妙におかしい。それは人物に限らず、物事の例えなどもそうで、特にレッスンやヴォーチェの練習の時に「なんとかがこうなった感じで演奏して」などと例示されると「なるほどそうか」と分かった気にさせられてしまった経験のある人は少なくないと思う。
今回のCDも日本の民謡やわらべ歌と西洋の音楽の共通点を見つけ出し、かすかに繋がっているかもしれないルーツを辿る、というのがCDの根底に流れていて、濱田さんの真骨頂発揮って感じがするのだ。
ところで、私事ながら僕の話。前々から濱田さんは僕をつかまえては「店長さんはドルーピーに似ている」とのたまう。僕はそのキャラクターを良く知らないんだけど、アメリカのカートゥーンに出てくる犬のことらしい。まりえさんも石川さんも「そうそう」などとおっしゃる。自身ピンとこないけど、話を聞いた人が「プッ」と笑ってるとこを見るとどことなく似ているんでしょう。
で、3月のCDのレコーディングの時。僕の録音(一人で3回吹いての多重録音だった)が終了してミキシングルームにいた時、濱田さんが「ブックレットにはこのトランペットアンサンブルに名前をつけて載せよう」とおっしゃる。
「そうですか」と僕。
「ドルーピー・ラッパ隊とかでもいい?」
「いいですよ、好きにしてください」
冗談だとばかり思っていたんだけど。
まさかそれが「ドルーピー・トランペット隊」と堂々と印刷されるとは思ってなかった。まあ、全権委任してしまったからしょうがないけどね。
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