« コンサートの模様 | トップページ | 新兵器完成! »

2007/07/13

ホントに逆バリ?

日銀の西村審議委員が某所で「東京の主婦は為替証拠金取引で逆張りをして為替相場の安定化に貢献している」と言ったそうだけど、ホントにそうなの?疑問点はいくつもあるのだけれど、

1「東京の主婦」というのは代表させた比喩的表現なんだろうけど、まあこれは日本の個人投資家というふうに読み替えよう。

2 投資家層が厚くなれば流動性が増して相場がスタビライズするのは当然だと思うけど、なぜ個人投資家が逆張りだと断定できるわけ?これだけドルのみならず他通貨に対してもトレンドとして円安が続いている中で、逆のポジションとはすなわちコストのかかる円買いということになるが、とても個人がそれだけコストもかけつつアゲインストのポジションを持ち続けているとは思いがたい。つまり個人投資家の多くは順ばりで円安にベットして(賭けて)いると想定される。

3 もちろん相場の一時的なあやの局面で短期的に相場の流れと逆のポジションをとることはあろう。おとといが良い例で、某米国銀行の調べによると、123円台から121円までドルが下落した場面で、日本の個人は約1兆円のドル買い円売りをしたと観測されている。1兆円ですぞ!1兆。半端な金額じゃない。これなんかは短期的逆張りで相場を安定させたことにはなるけど、でも大きいトレンドから言えば順張り。絶好のドル買い場と判断した結果だ。

4 今日たまたま電車の中で見た広告に件の為替証拠金取引業者のものがあった。曰く「3pips x 200 倍x 0円」、つまりビットオファーの差は3銭で、レバレッジ200倍、手数料はなしですよってこと。ぶったまげたね。ビットオファーのスプレッド3銭というのはもうほとんどインターバンク(銀行間取引)の世界だし、そりゃレバレッジかけなきゃ妙味はなかろうが200倍は無謀でしょ。そうやって敷居を低くしてスケベ心(投機心)をあおっているわけね。

5 日銀がそういう危なっかしい行動に警鐘を鳴らすどころかエールを送るような発言をしたのは、その行為をありがたいと思っているからなの?と深読みをしたくなる。期待するインフレターゲットになかなか到達せず従って利上げも思うようにできない日銀にとって民間による円安誘導は援軍に見えるのかもね。

6 というわけでなんか非常にヤバい匂いが感じられてならない。これまでのキャリートレードとキャピタルゲインで積み上げて来た利益を一挙に吐き出させるような急激な円高が来そうな気がしてならない。ポジションを持っていない野次馬としては見物だわ。

|

« コンサートの模様 | トップページ | 新兵器完成! »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« コンサートの模様 | トップページ | 新兵器完成! »