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2007/08/02

進歩とはなんだろうか

サブプライムローンを利用した消費者は景気は悪くないんだしじきに時給が上がると思ったんだろう。
時給が上がらないまでもローンを組んで買った家が数年越しの不動産ブームでいざとなれば買った時よりも良い値で売れると踏んでいたんだろう。

利ざやの厚い商売が大好きな銀行や投資ファンドがとことんそのビジネスを押し進めたのはバブル末期の日本の金融機関と同じだった。

問題はその期待していたどちらの状況も来ないうちに金利見直しのタイムリミットになってしまったことだ。

アメリカでは数十年前にもS&L(住宅貯蓄組合)の破綻を契機とした金融不況という教訓があったにもかかわらずそれは活かされなかった。むしろデリバティブの発達とリスク管理が洗練された分、リスクが好きなだけ増幅されることとなった。お金はそれ自身で増殖することを好むからである。

サブプライムという爆弾に火がついたせいで株や金利などの金融市場がその脆弱性におののいて右往左往してしまう。
そういう状態というのは果たして前より良くなっていると言えるのだろうか。少なくともより幸せな世界が実現しているとは思いがたいんだけど。

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