発見と新たな疑問
今頃気がつくなんてウカツと言えばウカツなんだけど。
アーノンクールのクリスマスオラトリオをスコアを見ながら聴いていて衝撃の発見。
第19曲目、第2部のアルトソロの子守唄はアルトの歌と同じ旋律をフルート・トラヴェルソが1オクターブ上で演奏している。曲中全くのユニゾンだ。オブリガートで対旋律的にソロと会話するというアレンジではなく、むしろソロに寄り添って吹くことで歌を補強する意味合いが強いように思われる。
その譜面(僕のスコアはEulenburg)を見ると、アルトの言葉の譜割りとトラヴェルソのフレーズにつけてあるスラーが一致しない箇所が随所にある。例えば冒頭唄い出しのロングトーンの後の32小節目。音符は8分音符が4つ並んでいて、アルトの歌詞は初めの3つの8分音符が3小節前から続くSchlafeの語尾で、最後の8分音符にmeinが充ててある。これに対しトラヴェルソは最初の8分が前の小節からのタイ、2つ目の8分が独立していて後の2つの8分がスラーになっている。つまりソロがmeinの前でブレスをするところ、笛はわざわざスラーで途切れず吹くように指示されているというわけだ。36小節目39小節目も同様。41小節目からなど3小節連チャンでそういうミスマッチが続く。
今までコラールに限らずオブリガートのフレーズに関しても、器楽のアーティキュレーションは歌詞を参考につければいいと思っていたのに、これはどういうことだろう?むしろ敢えて違うフレージングをすべきなのか?それともこれは全くのユニゾンで歌のサポートだから特例なのか?混乱をきたしてしまった。
どなたか解答をお持ちだったら教えて欲しい。
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