バレンタインデーの思い出
あれはバレンタインデーの出来事だったんだな、と明確に覚えていることが一つだけある。
それは社会人になって最初の冬。
大学4年の頃から仲間を募って練習をしていたブラスアンサンブルが5人編成から徐々に拡大し10人近くの編成(いわゆるPJBEのスタイル)で定着してきた。
レパートリーもそこそこ増え、アマチュアにありがちな話だけど「じゃあ、とりあえず演奏会でもぶち上げてみっか!」的ノリでその年の4月にホールも押さえコンサートを開く事になっていた。
ところがそのグループにはこれと定着した名称が付けられてなかったのだ。それまで呼び習わしていた団体名は「精緻アーノルド集団(これはグループが最初に手がけた曲に因む)」とか「フィリップ・ナカムラ・ブラスアンサンブル(いわずもがなのモジリ)」とか「メトロポリタン・ブラスアンサンブル(これは首都圏の大学オケのメンバーが集まったことに由来)」などと変遷してきたが、実のところしっくりときてなかった。
「コンサートも近づいてきたし、ちょっと顧問の先生の家に集まって会議を開こう」ということで小田急線沿線の郊外住宅地へメンバーが集結。会議というのはそのグループの団体名を決めなくちゃってことだった。先生のお宅にとっては迷惑なことだったに違いない。
さて、当然酒を飲みながらだから本当に適当な名前しか思い浮かばない。ああでもないこうでもないといいつつ結局周りが白々となってくるまで飲み明かす。
疲れた頭でメンバーの一人がつぶやいた。
「今日はバレンタインデーなんだよなあ、、」
「・・・」
「それそれ、それはどう?バレンタイン・ブラス。ついでに聖もつけて聖バレンタイン・ブラスアンサンブル」
他に代案もなく朝方にその名前に決定。最初は団体名を名乗るのにちょっと気恥ずかしかったけど、そのうちに慣れる。ま、組織の名前なんてそんなもんだね。
というわけで聖バレンタイン・ブラスアンサンブル (SVBE) が1980年2月14日に誕生したのだった。
と、一応確認のために今当時の手帳を出して見てみたら徹夜したのは15日、命名は16日だったようだ。全く記憶ってあてにならないよね。(おそまつ)
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