あたり月
「壊れる日本人 再生編」(柳田邦男)
「さがしもの」(角田光代)
今月の新潮文庫新刊は当たりが多かった。さきの「日日是好日」もそうだし。
ひょっとしていつもそうかもしれないが。たまに本を読むとそう感じるのかもね。
ところで柳田邦男って日航機事故の印象が強くて飛行機事故専門家なのかと思っていたらケータイ文化とか活字離れとかさまざまなことに警鐘を鳴らしているノンフィクション作家なんだね。もとはNHKの記者なんだ、ふーん。
この本の中に本を読むことの大切さ、殊に絵本の可能性とすごさについて触れてあって、なるほどねえ、と感じるところが多かった。あ、奥さんは絵本作家なんだ。自身絵本の翻訳もたくさん手がけているようだ。
角田さんの本は、本にまつわる短編集。安心して読める実力派作家だね。どれも読後感幸せになる話ばかりだけど、中でも最初の「旅する本」とタイトルになっている「さがしもの」が秀逸だった。
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