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2009/02/15

最近読んだものから

「偶然のチカラ」植島啓司(集英社新書)

目次
 1 自分で選択するべからず
 2 世の中にはどうにもならないこともある
 3 自分の身に起こったことはすべて必然と考える
 4 たかが確率、されど確率
 5 思いは全部どこかでつながっている
 6 いい流れには黙って従う
 7 すべてはなるようになる

新刊ではないけど、本屋で目について購入。この著者はいろんなことに興味があるんだね、あちこちの引き出しから引用しつつ読者の目を開かせてくれる。
偶然と必然と確率のどれなのか。ただ勘に頼って選択肢を選んでいくばかりがいいとは言えないらしい。

次の問題なんかどうだろう。(モンティ・ホール問題)

テレビのバラエティ番組で、回答者は3つのドアのうちのひとつを選ぶことになっている。その背後のどれかには当たりの車が隠されている。あなたがもしAのドアを指名したとする。Bのドアに正解の車が隠されているのを知っている番組の司会者は、不正解のCのドアを開ける。そして、あなたに「このままAのドアでいいですか、それとも、Bのドアに変えますか」と聞く。さて、あなたはAのドアのままでいるか、それともBのドアに変えるべきか。

答えは伏せておこう。

最終的には処世訓的な内容。決して諦観がすべてというわけではないが、知恵を働かせながら偶然にも身を任せつつ結局は気の持ちようが大事、と、こんなとこになるんだろうか。


「早わかりサブプライム不況」中空麻奈(朝日新書)
著者はBNPパリバ証券のクレジット調査部長。

著者は一般の人向けにすごく分かり易く書いた(世界一簡単にサブプライム問題を解説する、と豪語しているし)というんだけど、やっぱり業界の人しかすんなりとは読めないかも。専門用語が説明無しにポッと提示されるだけでたぶん立ち止まってしまうと思うから。
とはいえ、なぜリーマンが救済されなかったのかがよく分かる。

基本的にクレジットアナリストに楽観的な人はいないんだね。というかペシミストじゃないとやっていけないんだろうな。
この人は野村アセットを振り出しにモルガンスタンレー証券、JPモルガン証券を経て現職場。クレジットアナリストだと昨今の生き残り競争のなかではどこに身を置くべきなのか敏感に察知できるんだろうか。そんなこと言うとリーマンに在籍していたアナリストは身もフタもないかもしれないけど。

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