なるほど納得
今日はOPT(オーケストラ・オン・ピリオド)の練習だった。
第8回になる今年5月の定期演奏会は没後200年にちなんでハイドン特集。
トランペットコンチェルトはキイ・トランペットで演奏するのだが、このハイデさんが作ってくれたトランペットのオリジナルはライプチッヒのカールマルクス大学に保管されている楽器でボヘミアのJoseph Ignaz Meindlが1830年頃に制作したものなんだそうだ。
今日後半に練習したネルソンミサでは普通のナチュラルトランペットを使う。こちらは同じくハイデさんが作った1746年のEheのコピー。
2ndを吹くHさんの楽器は彼が昨年入手したエッガーのクラシカル。この楽器のオリジナルはプラハのJohann Adam Bauer の手に依るもの。年代は1811年から1835年ということらしい。
長々と楽器のモデルを説明してしまったけど、何を言わんとしたいかというと、今日の練習でネルソンミサの時に、試しにEheのナチュラルではなくてキイ・トランペットを(もちろんキイを使わずナチュラルとして)使ってみたところ、あまりに具合が良かったことを報告したかったのだ。ベルの開き方の形状や大きさが年代からして似ていることがその最大の要因だと思うのだが、1番2番の響きが実にしっとりといい感じになったことに加え和音もとりやすい。1番をバロックのEhe、2番をクラシカルのBauerの組み合わせにすると音質に乖離がありすぎるのが楽器を替えたことによって逆に明らかになった。
そうか、キイトランペットは当時のナチュラルにキイをいくつか付けたという代物だから(年代が若干ずれるけど)この1800年頃のハイドンの曲にはナチュラルとして使って時代考証的におかしくはないわけだ。
キイトランペットはハイドンとフンメルのコンチェルトしか使い道ないかなあ、と思っていたのが、案外古典派のオケ曲にもいろいろ使えそうだ。ちょっと見た目は変だけどね。
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