コルボ/ローザンヌ ロ短調ミサ
フォル・ジュルネ・ジャポン2日目。
5000人のホールAながら取れた席は指揮者の真後ろ3列目という超かぶりつき。
迂闊なことにローザンヌってひょっとしたらピリオド団体?と思っていたし、舞台上にはバロックティンパニだったのでステージにモダンのファゴットを持った奏者が入場してきたとたんに若干失望。こっちの認識不足がいけないんだけど。
弦楽器はヴィブラート控えめのピリオド演奏を意識した弾き方。管楽器もフルート以外は総じてそういう傾向があったような。かぶりつきだったせいか、コンマスの人の鼻息(合図だよね)がすごくてビビる。
昔は気にならなかったのに、どうしてフルートって野太い音と力強いヴィブラートを好むんだろう、曲に合わないじゃん。しかし、考えてみると僕が初めてトラヴェルソを聴いたときは、どうしてこんなにかそけく頼りない不揃いの音なんだろうって思ったに違いないんだけど、どこかで好みが逆転したんだね。
トランペットは1stがピストンのピッコロ、2ndはシェルツアーみたいなロータリーのピッコロ、3rdはシルキーみたいなピストンD管だった。ラッパの吹き方はすごく好感がもてる。Gratias とDona nobis pacem の34小節目後半にわざとらしい大クレッシェンドがあるのには閉口したけど。
コルボはやはりおじいちゃんなんだけど75歳か、意外に若い。 しかも指揮棒を手にすると元気だ。
コルボの曲作りは基本的に超快速で、キリエ冒頭から早い早い。逆にテンポの速い曲ではゆっくり目だったりする。それはいいんだけど、なぜ最終音に入る前にそれだけ間を空けるの?それからテンポのプロポーションがなくて(クレド最初の2曲とか)すごく面食らう。ソリストについてもアルトの人が若干?なところ(Agnus Deiなど)があって、あちこち気になりだして徐々に気持ちが醒めていってしまった。
公演自体は少なくとも1階席はかなり埋まっていて初日の最終公演とは様相が違った。終演後の受けもよかった。コルボが最初に握手を求めたのはラッパの1番の人だった。お気に入りなんだろうね。それから、ホルンの人も立たせていたけど、彼って入場してきた形跡なかったから(出番なしなのに)後半もずっとステージに座っていたってことなんだろうか。あ、それから3rdオーボエは合唱団員から調達してたのも面白かったね。
昨日はメサイアキャンセルの影響か、1階席でも半分も入ってなかった。席の場所は良くなかったけど自分にとっては昨日のほうが聴きがい(面白み)があったかな。
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