ハイドン演奏の謎(なし?あり?)
ハイドン(トランペット協奏曲)聴き比べの話。
でもって最終的に28組の演奏を聴き比べているわけだが、なぜだろうと疑問に思うことがいくつかある。
例えばその一つ、自分の中ではこだわりの部分である、1楽章出だしのところを吹くか吹かないか。
ソロは主題に先立ち8小節目にEsの二分音符の伸ばし、13小節目からの8部音符の合いの手がある。その2カ所のことだ。
28のうち13は楽譜通りどちらも吹いている。(これを「あり、あり」と呼ぼう)
11の演奏はどちらもなし。これはソロは主題からということで、小さい時から聴き慣れたアンドレ盤がそうだったのでそれほど変とは思わない。もちろん、今はここがないと変な気はするのだが。(これは「なし、なし」)
問題は4つの演奏(ギュットラー、ガンシュ、トゥーブロン、それにシュヴァルツ)では、なんと13小節目は吹いているけど8小節目はスルーしてる。(つまり「なし、あり」)
最初にこのパターンにお目にかかったときは、変な解釈だなあと思っただけだったけど、1人だけというならともかく、複数のプレーヤーが「なし、あり」を選択しているというのでなぜかな、と思ったわけだ。
考えた末の自分なりの結論は、結局「そういう楽譜が出版されていてたまたまそれを使っただけ」ということではないだろうか、というもの。
でもなあ、ギュットラーみたいに歴史考証をちゃんとしそうな人がそれに気がつかないかなあ。ちょっと腑に落ちない点が残ったままだ。
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コメント
はじめまして。
Morleyと申します。
ご察しの通り、楽章冒頭のソロのメロディーが始まる前の単音と簡単な信号の演奏のある無しは、使用する楽譜によって違っています。
ただ、それだけです。
ギュトラーもマックス・ポンマー指揮の演奏では「なし、なし」で演奏しています。
アンドレもテオドール・グシュルバウアー指揮の演奏では「あり、あり」で演奏しています。
よって、譜面通りに吹いただけです。
ただし、George Eskdaleはこの単音と簡単な信号の演奏をしていたので、少なくともEskdaleの譜面には有ったようです。
投稿: Morley | 2019/01/13 00:24
Morleyさん、はじめまして
コメントありがとうございます。
アンドレとギュトラーの他の演奏は聴いていなかったので気づきませんでした。Editorの意見に従ったというだけのことなんですね。
投稿: PHIL | 2019/01/13 09:43