リリング/ロ短調ミサ曲
ヘルムート・リリング指揮岡山バッハカンタータ協会のJ.S. バッハ「ロ短調ミサ曲」の公演を聴きに行く。オケは岡山フィルハーモニック管弦楽団(1/17 紀尾井ホール)
リリングは1933年生まれだから76歳。去年フォルジュルネで同曲を聴いたコルボと同年代だ。指揮者で70代ならまだ長老という感じでもないんだろうね。スコアを置かず全曲暗譜での指揮はさすがにバッハのスペシャリストだと思わせる。タクトは若干早めのカウントだけれど、コルボのように超快速ということはない。オーソドックスな解釈のように思われた。
オケは若手中心でまとまった感じだった。弦はビブラート控え目。トランペットが2nd-1st-3rd-Timp の順に並んでいたのがユニークだったね。合唱団はアマチュアなんだろうけど、半数は譜面を持っていないし、持っている人でもほとんど視線を落とさないなどこの手の宗教曲に慣れた様子。ずいぶん歌い込んでいるんだろうなと思われた。個人的な趣味の問題だし音楽とは関係ないけれど、ヴィオリンにしろ、フルートやオーボエにしろ、アリアオブリガートのときに「ソロでござい」と立奏するのはどうなのかな、あんまりかっこ良くない気がする。
それから、当日のプログラム折り込みにアルトのソリスト追加のお知らせが入っていた。どう割り振るのかと見ていたらソプラノとアルトのデュオの曲だけは当初予定のアルトのソリストが歌ったのだが、アルトソロの2曲はその追加になったソリストが歌った。どういう事情でそういうことになったのか分からないけれど、もし自分がその当初予定されていたアルトの立場だったら公演から降ろしてもらうだろうなあ、と思ったものだった。
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