タブラチュア譜
昨日貼付けた楽譜はタブラチュア譜といってギターのようなフレットを持つ楽器のための記譜法である。見慣れた五線譜とは仕組みが違うのでどんな音楽が記されているのかぱっと見では分からないのであるが、演奏する側からすると極めて実用的に書かれている。その仕組みを説明してみよう。
【タブ譜の見方について】
縦に小節線があるのは五線譜と同じ。で、横の線はそれぞれ楽器に張ってある弦を表し、アルファベットでかかれているのがその弦のどのフレットのところを押さえるか、という直接的な指示。それでその上にある旗がそれぞれの音符の長さ(記載がない場合は前の音符と同じ長さ)を表す。 昨日と同じ譜面を見てみよう。
タブ譜の記譜法は大きく分けてイタリア式、ドイツ式、それ以外(イギリスやフランスなど)の3つあるのだが、これは上の線になるほど高い音の弦をはじくイギリス式で書かれている。各線の上にあるアルファベットが指を押さえる位置(aは開放弦、bが第1フレット、以下 rが第2、dが第3、eが第4、fが第5の各フレット)になっている。
一番上の線(弦)はG線なので、上の音符だけを拾ってみると、最初の小節「r, r, a」 は「♪ラ、♪ラ、♪ソ」という指定。以下2小節目以降は(上から2番目の弦はD線なので)「ファ、レミファレ|ミファソファミレ|ラー」となっているわけだ。
どうだろうか、慣れない暗号のような譜面もなんとなく読めてくる感じがするのではなかろうか?
というわけで、感のいい人はもうお気づきかもしれないが、この譜面はクラシック好きの人には知られている、レスピーギの「リュートのための古代舞曲とアリア」第3組曲の1曲目Italianaの原曲というわけなのだった。
参考までに、原曲の譜面(ちょっと見づらいですが)と音源のYouTubeはこちら。
(リュート演奏はポール・オデット)
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