Quoniam攻略法
なんでいままで思いつかなかったんだろう。
アレキの107はB管のゲシュトップ用ローターリーがついている。
ゲシュトップのときに音が約1音上がるからそれを調整するための迂回管だ。
厳密に言うと全音には短く半音には長い。
このロータリーを押さえっぱなしにしてチューニング管を少し入れる。
そして123の抜き差し管をそれぞれちょっとだけ抜く。
つまり楽器全体を半音下げてA管にする。
そうすることでin Dの譜面がフラット1つ、つまりA管のin F で吹く事ができる。
バロックトランペットのレパートリーを演奏するのにA管のピッコロトランペットを選択するのと同じ理屈だね。
金管奏者以外にはなんのこっちゃという話だが、つまりフィンガリングがめちゃくちゃ楽になるのだ。32小節目なんか劇的に改善する。
Quoniamはこれで決まりだな。
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コメント
はじめまして。
非常に興味深い内容の記事が多く、よく拝読させて頂いております。
ホルンは専門なので、一言。
QuoniamをA管で吹くのは、ナイスアイディアです。
ハイGシングルを使う人も多いです。
ストップヴァルブですが、ほとんどのメーカー(勿論アレクサンダーも)では、A管として利用することも考慮して製作されています。
ストップヴァルブのスライドは二段になっており、半音分の管に延長管を挿してストップ分の長さにするようになっています。
この延長管を外せばストップヴァルブは半音下降になるので、メインチューニング管で修正する必要はありません。
反対に、U字管と延長管のスライドを目一杯抜いて高めの一音として使う(モーリス・アンドレのピッコロ・トランペットの4番ピストンのように)こともあります。
こういうワザをあまり使わない人の楽器では、スライドが固着していることもありますけれど。。。
ご参考まで。
突然の書き込み、失礼致しました。
投稿: shr | 2011/04/03 16:01
shrさん コメントありがとうございます。
ハイGシングルというのはいわゆるディスカント・ホルンというものでしょうか。先日のブリュッヘン/新日フィルでYさんが使っていらっしゃったのがそうなんでしょうかね。
ストップヴァルブのスライドについては別のホルン吹きの方からも同じご指摘をいただきました。それで楽器をよく調べてみたのですが、どうやら1パーツみたいで分解することができませんでした。スライドが固着しているというわけでもなさそうでした。
もしちょうど半音にするには使わないハイFの2番スライドを流用することでできそうです。
それはそうと、shrさんのサイトを拝見しました。とっても参考になることが多くてためになります。
今後もちょくちょくと伺わせていただきますのでよろしくお願いいたします。
投稿: 中村 | 2011/04/04 04:11
> 中村さま
あ、そうですか。
最近の107を見ていないのですが、仕様変更があったのかもしれませんね。
音的には二重じゃないほうが良いでしょうから。
半音用の管が別にある可能性もありますね。
カール・リヒター/ミュンヘン・バッハ管弦楽団の演奏でヘルマン・バウマン氏がQuoniamで使用しているのがハイGシングル(イタリアのメーカー、カリソン製)です。
YouTubeでもすぐに見つかると思います。
アレクサンダーは、Mod.105のデスカント・シングルを注文によってハイF、ハイG(+ハイF用替管)の何れでも製作してくれます。
新日フィルの演奏は聴いていないので分かりませんが、恐らく普通の107のような気がします。
拙サイトをご訪問くださり、ありがとうございます。
静的コンテンツが多いのを良いことに、放置しております。。。
差し支え無ければ、こちらのブログをリンク集に追加させて頂きたいと思います。
こちらこそ宜しくお願い致します。
投稿: shr | 2011/04/04 09:53
連続で失礼します。
今気づきましたが、Y君ならPAXMANのデスカント・ダブル(Bーhigh F)の可能性が高いと思います。
投稿: shr | 2011/04/04 10:03