「オロンテーア」
ラ・フォンテヴェルデの第14回公演を聴きに行く(10/15 ハクジュホール)。
出し物は演奏会形式によるイタリア初期バロックのオペラ「オロンテーア」。作曲はアントーニオ・チェスティ。
モンテヴェルディでもなくカヴァッリでもなく、一般に知られていないチェスティを演目に持ってきたところ、オケに2丁のヴァイオリンだけでなく2つのコルネットも加えたところなど、滅多に聴けない(カヴァッリだって滅多に聴けないが)企画である。興行としてはある種冒険でもある。
僕はこの日は夜に演奏会が控えていて、そのリハーサルの時間も考えると聴くのは無理かなと諦めていたけれど、そういえばどちらも渋谷近辺で場所は近いしスケジュールを確認したら前半1時間くらいは聴けそうだということが判り、急遽当日券で行くことにした。
で、行ったのは本当に正解だった。
聴けたのはプロローグと1幕まで。残念ながら2幕以降に登場する弥勒さんの歌が聴けなかったけれど、それ以外のフォンテヴェルデの方々の歌とオケの演奏を堪能した。
歌はアリアソロが多くて贅沢。それぞれのキャラクターにあった表現で上手い配役。美登里さんと星川さんが火花を散らすところも面白かったし、浦野さんの語りも微笑ましくて秀逸。一番楽しめたのはやはり酔っぱらいを演じた小笠原さん。
谷口さん扮する若い画家はなんだか戦場カメラマンみたいで、なんでみんなが一目惚れするのか理解に苦しむところもあったけど、テノールってそういう役なのね、きっと。
個人的に楽しみにしてたコルネットの上野さんと笠原さんはホント上手いねえ。ふんだんな装飾もうっとりするし、ストレスを感じさせないその軽やかな歌い回しがさすがチュベリ直伝。音程もぴったりなところが驚異的。どうやってああいう風に吹けるようになるんだろうか。
バロック・ギターを抱えながらチェンバロを弾いていた上尾さんはその2つの楽器の持ち替えを効果的に利用していた。バロックにはやっぱりギターが合うね。リズムを引き締めてパーカッションがいない代わりを充分に果たしていた。
うーむ、かえすがえすも最後まで聴けなかったのが残念だ。
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