長寿団体
知る人はみんな知っている(当たり前)なんだろうけど、あることを調べていたら、東京カルテットが今年の6月に解散するという記事にぶつかった。44年の演奏活動だったそうだ。2ndヴァイオリンの池田さんとヴィオラで創設メンバーでもある磯村さんが今年引退されるのを機にカルテット解散ということになったらしい。
およそ室内楽の形態の中で最も緊密度が高いと思われる弦楽四重奏を、同一グループで44年の長きに亘って(しかも世界のトップレベルの水準で)続けてきたという、その献身度合いとエネルギーとに圧倒される。メンバー間でゆるぎない音楽的信頼関係がなければ続かないと思うからだ。練習やコンサートで共に過ごす時間やツアーのことなどを考えると、ある意味家族よりも濃い関係を求められるのではなかろうか。
著名なカルテットには他にも長く演奏活動を続けた団体はいくつもあって、アマデウスカルテットなどは1987年にヴィオリストの死去によって解散を余儀なくされるまでなんと39年間同一メンバーだったそうだ。メロスカルテットもその40年間の歴史の中でメンバー交代は1人のみで、解散のきっかけは1stヴァイオリニストの死去。すごいよね、「死が4人を分つまで」って感じで。
その点ブラスアンサンブルはもっと寿命が短いかも。フィリップジョーンズが35年、だけど構成メンバーはかなり変遷している。小編成のカナディアン・ブラスやエンパイア・ブラスはどちらも1970年頃からの団体で今も活動しているけれど、これもメンバーはかなり入れ替わっている(共に創設メンバーは1人のみ)。同一メンバーでの最長記録はひょっとして上野の森ブラス(1973年創設、1979年より今のメンバー)なのかな。いや、これもなかなかできることではないなあ。
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