伊福部昭古稀記念コンサートのCD
キングから出た伊福部昭古稀記念交響コンサートのCDを聴く。
今年は伊福部昭生誕100年なのでさまざまな催し物で取り上げられることも多いようだ。
このCDは今から20年前の1984年に古稀を祝って上野の東京文化会館で開かれたコンサートをライブ録音したもの(+先生を囲んで弟子たちの座談会の模様)。僕も参加した演奏会だ。
収録されているシンフォニア・タプカーラは改訂版初演を行った芥川/新響にとって4度目の演奏だった(80年に初演、81年に福生で、そして84年の秋に2回演奏した)。確かこの回まで僕が1番を吹かせてもらったように記憶している。改訂版初演のフォンテック盤は持っているのがこの演奏会のは音源を持ってなかったので30年ぶりにプレイバックを聴いたことになる。
ライブの出来という点では自分的にはこちらの方がいいように思う。練習のときに3楽章の最後4拍子と3拍子が混じってクライマックスでラッパがハイCから入ってくるところ、芥川さんから1st名指しで「そこのところ、あんまりするどく入らないようにね」と言われてしまったのは、初演のときにあまりにエキセントリックな音色だったからなんだろうと反省したことも思い出す。それでこの演奏では比較的おとなしめになってる。
新響はタプカーラを何度も演奏しているが、市販の演奏としてはこのさらに10年後、先生の傘寿を祝った東京芸術劇場(指揮は原田幸一郎)の方が録音、出来ともに断然完成度が高い。この間のオケの成熟度の賜物だとは思うけど、芥川さんの棒だと気持ちが入り過ぎてしまって前のめりになってしまい、破綻一歩前になりがちだったのもその一因かもしれない。
それにしても付録でついているCD3枚目の座談会、芥川さんと石井真木の声は懐かしかった。伊福部先生のお声はリハーサルにお見えになられたときにちょこちょこっと聴いたことがあるくらいなのでこうやってまとまって聴けるのはうれしい。この録音は昨年偶然に見つかったものらしい。当時もそうだったけれど芥川さんの先生に対する畏敬の念が伝わってくる貴重な記録だね。
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