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2015/02/15

とうとうこの日になったか

今日は2015年2月15日。

自分が社会人になって数年後に転職した先がD証券だった。85年の2月半ばのことだ。それまでやっていた為替の業務は輸出入にからむものだったけれど、金融業界に身を転じ、為替取引の対象も外国株式や外国債券の売買にからむものへと変化した。ちょうどいろいろな規制も緩和方向にあり、日本からの海外証券投資が増大して行く中で、いわばバブルの走りという時期だった。取引する金額も5本(1本は100万ドル)単位があたりまえで、10本とか20本とかをバンバン売ったり買ったりしているのに目を丸くしたものだった。

当時外債で主に取引の対象となっていた銘柄はちょうど入札で発行されたばかりの30年の米国国債。FRB議長のボルカーが金融引き締め政策だったこともあり、クーポンはなんと11.25%という今から思えばとんでもない高金利だった。
転職した直後でもあり、ともかくうちの外債部がこの指標銘柄(T11.25% 2015/2/15償還)を飽きるほど取引していたことだけは鮮明に覚えている。そんな気の長い期間の金利を取引するなんてこの人たちどうかしている、などと思いながら。

数年後、資産運用業に携わるようになってからは(2回の転職を経たものの)ずっと同じ業界で過ごすこととなった。当時D証券で一緒に為替をやってた同僚たちは、引退したり離職したり転身したりして自分以外はもう誰もトレーディングには関わっていない。

今日はあの30年債が満期を迎える、単にそれだけの事実なんだけど、もう30年も経ったのかという思いと、その間ずっと相場(プラザ合意あり、日本の金融危機あり、リーマンショックあり)に一喜一憂してきたのか、という思い、それに社内社外で自分が関わってきた人たちの変遷を思うと、なんだかしんみりと複雑な心境だ。

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