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2015/04/07

Nat Legends

John Foster の新刊 "The Baroque Trumpet Revival"を読む。

Foster_revival

自分の興味と重なる部分が多く、本が到着して3日でむさぼるように読了してしまった。著者のJohn Foster はオーストラリア在のバロックトランペットの名手でAustralian Baroque Brassのリーダーでもある。

本の中核をなすのは現代のナチュラルトランペットの名手たち15名へのインタビュー記事である。その15名は2つに分類されていて、まず20世紀のパイオニアたちと題して Edward Tarr, Don Smithers, Michael Laird, Crispian Steel-Perkins, Friedemann Immer の5人、そして伝統を復活させた第1世代としてDavid Staff, Anna Freeman, Marc Ullrich, Jean-François Madeuf, Andreas Lackner, Reinhold Friedrich, Igino Conforzi, Gabriel Cassone, John Thiessen, Niklas Eklund の10人がノミネートされている。ナチュラルトランペットのビッグネームはほとんど網羅されている感じだ。

インタビューは2011年から2012年にかけて行われ時期が集中していることに加え、質問項目がすべて統一されているのも良くプラニングされていると感心した。すなわち名前や生年月日、音楽の履歴などに始まって「あこがれのトランペット吹きは誰だったか」「どうやってナチュラルトランペットを始めるにいたったか」「誰に習ったか」「最初の楽器は」「最初は誰と一緒に演奏したか」「始めたときに周りの抵抗はなかったか」「今使っている楽器とマウスピースは」「楽器を選ぶ際に重視することは何か」「どのような教則本を使うか」「最もチャレンジングな曲は?」「スランプに陥ったことはあるか、そしてどのように克服したか」「バロックトランペットの今後はどのような方向に向かうと思うか」などなど30項目以上。さらに各人のディスコブラフィもリストアップされている。

とにかくインタビュー記事はその人の人柄が伺えて楽しい。自分が直接会ったことのある人はもちろんのこと、CDなどの演奏でしか知らなかったプレーヤーがどんな人なのか生身の声が聞けるのが楽しみである。

ジャイアンツたちのあとにはMark Bennett, Barry Bauguess, Guy Ferber など数人の紹介記事(インタビューではないが)が続き、Eggerなどナチュラルトランペットメーカー20数社のリストと連絡先があるのもありがたい。そして世界各地で活動しているナチュラルトランペットのアンサンブル30組の紹介が最後に。我がTuPcT (Trompeten und Pauken Consort Tokio) もちゃんとリストに載っているのがさらにうれしいね。

HBSのBook Review はこちら

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