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2015/06/26

Archive in Kroměříž

今回チェコまで足を伸ばしたのはこれが目的だった。

求めるものが得られるのかどうかの公算はなかった。でも、とりあえず行ってみないとわからない、今後行けるかどうかもわからないし、ということで旅程だけは組んだのだった。
目的地はプラハから南東に240kmくらい行った先、クロムニェジーシュ、ここの宮殿に膨大な蔵書があり、特にこの地の宮廷楽長であったビーバーやヴェイヴァノフスキ(彼はトランペット奏者でもあった)の楽譜のオリジナルがあるのだ。
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これが宮殿の入り口。160コロナで城館および庭園の入場券を買うと、14時から館内のエクスカーションツアーがあるというのでそれに参加した。案内の若い女性の解説は全てチェコ語。チェコ語を理解しない僕にはバインダーに挟まれた英語の解説書を貸してくれた。
狩猟部屋や応接間、ロシアのツアーとの面会所や、オーストリア帝国の憲法制定会議場など、立派な部屋が並ぶ。2階に上がると映画アマデウスで使われたホールもあった。

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彼女の解説が丁寧だったこともあるが、ツアーは2時間以上かかっている。いいかげんちんぷんかんぷんなチェコ語に飽きてきたころ、最後のところにその古文書蔵書室はあった。

それまでカメラはダメということだったけれど、「ここを見るためにはるばる日本から来たんだ」と説得し無理して撮影許可を得る。

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蔵書を手に取って確かめる訳にはいかなかったが、ディスプレイにいくつか譜面があった。

ヴェイヴァノフスキー(Pavel Josef Vejvanovský 1639-1693)

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譜面はしかもトランペットのソナタ a4だ。

H. I. F. ビーバー(Heinrich Ignaz Franz Biber 1644-1704)

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シュメルツアー(Johann Heinrich Schmelzer 1623-1680)

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彼自身はこの地に来たことはないらしい。3枚目の楽譜はウィーンで出版されたもの。この曲は我々TuPcTの第2回目の演奏会のときに取り上げた。

ムファット(Georg Muffat 1653-1704)

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その他にもモーツァルトやベートーヴェン、ディッタースドルフの直筆の楽譜が展示してあった。

ヴェイヴァノフスキーの楽譜はここに眠っているんだね。これが見られただけでも充分満足、ここまで来て良かったと思った瞬間。

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