ヨーロッパでコンサートを聴いて思ったこと
何を聴いてきたかを前の記事にまとめてみた。
とりあえずまとめてその感想を。
バッハゆかりのトーマス教会のもの。
その1はモテット、その3は土曜日午前のサービスということで礼拝やお話も入り、いわゆる通常のコンサートとは違う。自分はクリスチャンではないが末席にいせさてもらうのは別に邪魔にはならないだろうということで全部参加させてもらった。
感じたことはたくさんあったけれど、主なものを箇条書きにしてみると、
・トーマス教会の合唱団が素敵。ソプラノからバスまで男声の魅力ってこうなのかと改めて感動。特にボーイソプラノには女でなくてもやられてしまうね。
・サービスに参加して、うちの(敢えてうちと言わせてもらうと)西荻の本郷教会でT氏が目指しているのはこういうことなのかな、とちょっと垣間見た気がした。教会の本業とは言え、これだけのクオリティのものをこうやって提供しているというのはすごい。
・聴衆席を見渡して、老人の姿がほとんどなのがびっくり。まだ日本の方が若者比率が高いのではなかろうか。今後こういう世代がいなくなったときにクラシックを支える人たちって出てくるんだろうか。分野は違うけどそれはちょいと値の張るレストランで食事をしたときにも思った。
・ペータース教会でのコンサートの1stトランペット(4孔バロック)はうまかったなあ。誰だったんだろうか、メンバー表がなくて残念。
ドレスデンのゼンパーオパーとクロムニジーシュでのコンサートは完全な現代音楽だったのだが、聴衆が自然に暖かく受け止めているのがある意味びっくりした。いわゆる聴きなれたクラシックのコンサートに行くという感覚よりは、今日はいい音楽を聴きに来ました。という姿勢なのだろうか。だから初めて聴く演目でも構えることなく自然体で受け止められるということなんだろう。お題は見てのお帰り、っていうのでもいいんだよね。
ドレスデンでの指揮のユロフスキは最近注目している若手でもあり興味深々で聴きに(見に)行ったのだが、オケをぐいぐいドライブしていくタイプで、まあそれはDVDでも見ていたから予想はついたのだが、今後そのスタイルでどこまで活躍の場を広げていくんだろうか。でも、ああやって古典から現代まで難なく振っているのだからやはり才能があるんだろうね。彼が演奏会を開始するにあたりマイクを持って比較的長めにドイツ語でスピーチしてたけれど、あれは何の説明だったのか、さっぱりわからなかった orz。
現代音楽に比較するとプラハでもニュルンベルグでもオペラはやっぱり社交場。7時半とか8時から開演するとどうしても終演は12時近くになっちゃう。こういう文化を日本に根づかせるっていうのは難しいね。
ニュルンベルグでのフィガロはオケはモダンだけれど、トランペットもホルンもナチュラルを使っていたし、そもそも指揮者がフォルテピアノの弾き振りで、いわゆるピリオド演奏がどんどん浸透してきているんだなと思われた。
フィガロのホルンなどは見事なもので、音を外すどころか、第2幕最後のところはドミソミドミソミド、という譜面にアドリブでドレミファソファミラドレミファソファミレド(当然音符は2倍のテンポ)で入れていて、しかもそれがクリアに聞こえてきてめちゃくちゃびっくりした。どんだけ上手いんだよと。
というわけでまとめてコンサート観劇の感想でした。
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