JF マドゥフ氏によるハイドンのコンチェルト
先日都内のCDショップをぶらぶら徘徊していたら偶然見つけたのがこのCD。7枚組のBOXセットの6枚目にハイドンがあった。実はこの録音の存在すら知らなかったのだが、ネットショッピングばかりでなくたまに店頭にいくとこうした発見があって楽しい。
Joseph Haydn: Concerto per il Clarino in Es
Keyed Trumpet: Jean-François Madeuf
Les Agrémens (cond. Guy Van Waas)
RICERCAR RIC357
7枚セットのうち最初の5枚は今まで単発で出ていたグレートリーやゴセックのシンフォニーなのだが最後の2枚は今まで未発表のアルバムのようだ。なにぶん同封のブックレットに録音日や場所などの詳細が記載されていないので2008年から2014年の間にかけての録音ということしか分からないが。
ともあれ、キイ・トランペットによるハイドンのコンチェルトの新たなアルバムが加わったのはうれしいことだ。
マドゥフ氏のキイ・トランペットは派手な音色ではなくまろやかで、どちらかと言えばコルネット(モダン)を聴いているようだ。キイによる音色の不統一は全く感じられない。1楽章と3楽章のカデンツなども短めで、いわゆるコンチェルトらしく大見得を切るという風ではない。既存のキイ・トランペットによる演奏と比較すると、フリードリッヒ氏やヘフス氏のような明るく華やかな演奏とは異なり、インマー氏のような渋い演奏に近い。こうやってコレクションが増えてくるといろんなアプローチがあるなあと興味深い。
このCDではどのEditionを使用したのか明らかではないが、僕の手元のUniversal (Tarr氏編)に比べると、スラーの多用などアーティキュレーションがずいぶん異なっている。クイケンによるバッハのクリスマス・オラトリオの時も感じたが、例えばヴァイオリンは弓を返している(音を切って演奏)のに対し同じフレーズでソロが音をつなげてスラーで演奏するのは、自分としては若干違和感がある。技術的な問題ではないと思うのだがどうなんだろうか。
なお、マドゥフ氏はトリルを全てその音から始めていて、その点徹底している。やっぱりバロックの装飾と古典派の装飾は明確に区分すべきということだね。
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