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2016/02/24

コルネット(古楽器)の練習方法

基礎練習

まずはロングトーンから

楽器を持ってソの音の指使い(ソプラノリコーダーなら真ん中のドの音の指使い)で無理なく音が出るようにトライしてみましょう。焦りは禁物です。ナチュラルトランペットもそうですが、コルネットは特に「楽器を支配してやろう」と思ってはいけません。楽器を自然に鳴らすにはどういう姿勢がいいのか、どの程度の息の量が必要か、どの程度マウスピースに圧力をかけるかをゆっくり体得していくのがいいのではないかと思います。

ソの音を5〜6秒、伸ばしてみましょう。音は最初から鋭いアタックをつけることなく、"息が唇を通ったから音になった" と言った感じでスタートし、真ん中をちょっと膨らませて最後はゆっくりディミヌエンドします(いわゆるメッサ・ディ・ヴォーチェという歌い方です)。 次に一音上がってラの音で同じことをします。楽器を落としそうになって持つのが大変かもしれませんがそれもトレーニングのうちです。次にシ、ド、と上がってレまでいったら今度は下ります。(別にこの通りにする必要はないのですが一例ということで)。

次にスラーで 同じ音域を上下します。 
Warm-up_20200521095201
こういう風にいろんなパターンを試しながら中音域を無理なく上下することに慣れます。

とにかく真ん中のソからオクターブ上のソの音域をまず自分のものにすることが先決です。実際にこのあたりが一番使う音域だからでもありますが、ラからシへの移行を含むフィンガリングの練習にもなるからです。

音源へのリンクを貼っておきます。

cornetto1

ブルース・ディッキーの教本だと次は3度と4度のインターバルの練習です。コルネットは唇で音程を作る微妙な楽器なので音が3度にしろ跳躍したときにきちんとした音程をとれるようになるのはリップコントロールにも耳の鍛錬にもなるからということなのでしょうか。殊に3度はミーントーンの根幹でもありますからピュアな3度間隔をしっかりと身につけておく必要があるでしょう。
3度は初め上昇で後半下降、4度も同じく。
Warm-up2

次に音階を使ったタンギングの練習。
ここで大事なことはモダン楽器のようにひとつひとつの音を均等に明瞭に発音するのではなく、音形に合わせてシラブルを変えてそれぞれの音の性格付けをすることです。つまりしゃべるように演奏する訓練です。バロック時代の絵画のように光と影のコントラストを楽しむというのは音楽にあっても同じで、部屋の中が蛍光灯でくまなく明るく照らされているのではなく、ろうそくの光の回りは明るいけど部屋の隅にはなにがひそんでいるか分からないというのが面白いわけですから。

音源へのリンクはこちらです。

cornetto2

アーティキュレーションの練習
このへんになると(というか最初からでもあるんですが)17世紀の音楽のスタイルを言葉で伝えて行くのに限界を感じます。是非初めこそ専門家のレッスンを受けてどういうスタイルが初期バロックらしいのか実体験していただくのが一番です。それが無理であれば前に挙げたCDを聴き込んでお手本にされることをお勧めします。


曲を吹いてみよう

いきなりコルネット用の器楽曲を、と先を急がないほうがいいでしょう。ただでさえ難しい楽器ですから。
コルネットは人の声(ソプラノ)と音域が重なっています。ですのでソプラノの曲はなんでもコルネットの練習曲になりうると考えていただいていいと思います。古いところでは

カッチーニ「新しい音楽」 Giulio Caccini “Le Nuove Musiche”
フレスコバルディ「アリア集」 Girolamo Frescobaldi “Arie Musicali”

実際のところ、濱田門下だとこのフレスコバルディのアリア集15曲目の「そよ風吹いて Se l'aura spira」 はレッスンで必ず通る道の一つでした。

バッハのカンタータのコラール(ソプラノパート)も練習には最適ですし、古楽じゃなくても賛美歌集は練習曲の宝庫ですね。
教則本、練習曲とこなすうちにだんだんより難しい器楽曲にチャレンジしたくなると思います。どういう曲があるか、これもまた先に挙げたCDの中にたくさんいい曲が入っていますので自分の好みで曲の難易度と自分の能力を天秤にかけつつ選択するといいでしょう。

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