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2020/05/08

CDその242 LIGHT DIVINE / Baroque music for treble and ensemble

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カテゴリ: Omnibus

タイトル: LIGHT DIVINE / Baroque music for treble and ensemble

演奏団体: The MIN Ensemble

Trumpet: Mark Bennett
                Simon Munday
共 演 : Aksel Rykkvin (Boy soprano)

収録曲目: Concerto in F, HWV331 (George Frideric Handel)
               Eternal Source of Light Divine, HWV74 (G.F.Handel)
               Alla caccia, HWV79 (G.F.Handel)
               Vien con nuova orribil guerra, from La Statira (Tomaso Albinoni)
               Ciaccona a7 (Philipp Jakob Rittler)
               Chaconne, from Les Indes galantes (Jean-Philippe Rameau)

録音年月: 2017.7, Barum (Norway)
レーベル: Signum Classics SIGCD526

お勧め度:推薦盤

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コメント:前半にヘンデルのソプラノとトランペットの曲、後半にラモーのオケとソプラノの曲をまとめ、その間にアルビノーニとリットラーのトランペットが活躍する曲を挟むという構成。変化があって聴いていて飽きないし、このオケが基本モダン楽器だというのに完全にバロック奏法を手中にしていて心底びっくりしてしまった。4トラック目のヘンデルのWhat passion cannot music raise and quell, HWV76においては独奏チェロがほとんどヴィオラ・ダ・ガンバに聴こえる。どんな弓技だろうか。The MIN Ensembleはヴィオラ奏者のラザール・ミレティッチが率いるノルウェーの団体で、古楽から現代音楽までレパートリーは幅広い。このCDではマーク・ベネットのディレクション(編曲も含む)で企画・制作されているので、マークがHIPをみっちり鍛え上げたか、あるいはノルウェー人たちの飲み込みが早いのか、ともあれ全く違和感がない。

目玉のソリスト、アクセル・リクヴィンは2003年ノルウェー生まれだから今年で17歳。12歳からメジャーデビューしているが成長過程にあるからきっと声のコントロールも難しい時期だろう。ボーイソプラノよりは声量もあり声に張りがあって、かつ透明度はそのまま。メリスマの音程なども正確でめちゃうまい。このままソプラニスタになるのだろうか、それともカウンターテナーに落ち着くのか。もちろんベネットのトランペットの音との相性もすごく良い。

マーク・ベネットは4穴のバロックトランペットを使用。マウスピースはイギリス人には珍しく(と言っては失礼か)サイズの大きいバロックのタイプを使っている。そのおかげか高音域まで輝かしい音色だし、テクニックも鮮やかで、とても好感が持てる。細かなことを言えばちょっと自分に合わないなと思ったのは一部のアーティキュレーション(1トラック目の冒頭の跳躍とか)くらいかな。ともあれ、演奏の内容といい、プログラミングの配慮の良さといい、先月紹介したアリソン・バルサムのよりは数段いいんじゃないかというのが個人的な感想だ。

マークは今はオスロに住んでいるということもあって、アクセルやノルウェーの団体との共演も多いようだ。
YouTubeに二人の動画があったので2つほど上げておこう。

Let the bright Seraphim (Handel)

Ven con nuova orribil guerra (Albinoni)

ライブで顕著だけど、マークは演奏に遊びを入れるのが好きだね(英語だと頭痛が痛いになっちゃうww、play in play)

ついでに蛇足ながら、マークは自転車に乗るのも好きです :)

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