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2025年11月

2025/11/29

僕のバッハ演奏記録 vol.8(レフトオーバー)

バッハの作品のうちトランペットを含む曲は、種類別に数えると以下の通り。
(カッコ内の数字は自分が演奏したことのある曲数)

教会カンタータ:56(50)
世俗カンタータ:7(0)
オラトリオやミサ曲:7(6)
器楽曲:4(1)
合計:74(57)

バッハを教会で演奏することが多い関係から、教会カンタータとオラトリオ/ミサ曲についてはカバー率が高い。

未踏破の曲は、具体的には教会カンタータでBWV20, 46, 50, 80, 190, 197の6曲、オラトリオではBWV237のSanctusが残っている。
自分のラッパ人生の残りも短くなってきているが、これらをコンプリートする日が果たして来るのだろうか。世俗カンタータは厳しいかな。ただ、確実に言えるのはBWV1047のブランデンブルク協奏曲第2番については今後も人前で演奏することはなかろうから完全コンプリートは期待し難いってことだ。

(おまけ)
とはいえ、ブランデンには一度トライしたことがある。
世にも珍しい3度下げのブランデンブルク協奏曲第2番 in D の穴なしナチュラルでの演奏がこちら(お聴き苦しいところが多々ありますがご勘弁を)

BWV1047-1
BWV1047-2
BWV1047-3

いずれも2011年1月、「中村孝志これしかない vol.3」にて(リハーサル)
使用楽器: natural trumpet by Markus Raquet
マウスビース: MZ3 by Egger

僕のバッハ演奏記録、とりあえず以上でシリーズ終了ということにします。

 

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2025/11/28

僕のバッハ演奏記録 vol.7(マイ・フェイバリット・バッハ その2)

お気に入りの曲の続き。

教会カンタータ以外から選ぶとすれば、このシリーズの1回目にも取り上げたが、やはりロ短調ミサ曲が筆頭にくる。

12曲(繰り返しがあるので実質は10曲)のうち、曲として好きなのは No.18 の Et resurrexit だ。

BWV232-18 (2012年11月 ターフェルムジーク鎌倉)

曲の終盤、ラッパ2本で長々とメリスマが続くフレーズの最後に終止する部分の Hi D が決まると最高に気持ちが良い(録音の3'20"あたり)。
23218

そしてステージ演奏する立場からすると、ロ短調ミサが大団円となる Dona nobis pacem および Agnus Dei の手前に置かれている No.23 の Osanna in excelsis は、曲そのものというよりも、ロ短調ミサという大曲の着地が見えてくるのでスタミナを気にせず自分を解放することができて好きな部分(かつ Benedictus を挟んでリターンマッチができるのも良い)だ。ルンルン気分で吹くことが多い。

BWV232-23 (2011年9月 MAT & 中央大学混声合唱団)

使用楽器: 4hole Long type Baroque trumpet by Egger

それから、好きと言えば、なんと言ってもクリスマスオラトリオ BWV248 の第1曲目。
いよいよクリスマスだという喜びの溢れた曲調に、演奏する側もワクワクするし、ティンパニの先導に続いてトランペットが1本ずつカノン形式で駆け上がっていくところもカッコいい。
譜面の右上のサインはJ=F Madeufさんにもらったもの(ラッパ奏者らしく吹き鳴らせ!って意味かな)

2481

BWV248-1 (2007年1月 シュッツ合唱団)

使用楽器:4hole Long type Baroque trumpet by Egger

 

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2025/11/27

僕のバッハ演奏記録 vol.6(マイ・フェイバリット・バッハ その1)

なんだかんだ難癖をつけてはいても、トランペット奏者としてはバッハの演奏機会が増えるのは嬉しいものだ。難しい曲なら「ようし、チャレンジしてやるぞ」と思うし、手慣れた曲では「今度はどういう風に工夫しようか」と考える。

そんな中、今回は自分が演奏者として最も好きなバッハの曲について語ってみたい。

数ある教会カンタータの中では、なんと言っても有名な第147番(終曲に「主よ、人の望みの喜びよ」が置かれている名曲)の第1曲目が僕のお気に入りだ。名曲だけにこれをコンサートに取り上げる団体も多いので、自分の演奏回数が多い曲の一つ。
冒頭からトランペットが旋律を吹き、オケのみんなを先導する役割を担っているところが萌えポイントなのに加えて、この曲が in C で書かれていて音域的にも無理がないので歌いやすいことも好きな点だ。

BWV147-1 (2007年6月 スプラアンサンブル)

2006年に残響たっぷりな東京カテドラル聖マリア大聖堂で演奏した動画がこちら
BWV147-1 (2006年3月 シュッツ合唱団)

同じカンタータの第9曲のバスのアリアも捨てがたい
BWV147-9 (同)
使用楽器:4hole long type Baroque trumpet by Egger(以上3曲)

ついでに同じカンタータから誰もが聴いたことのある曲
BWV147-6 (同)
僕が座って演奏しているし、合唱のソプラノと同じ旋律を吹いているので分かりづらいけど、この曲はスライド・トランペットを使用して演奏した。というのも、この合唱曲には自然倍音以外の音が多いからで、多分1723年の当時もスライドトランペットが使われたものと思われる。
使用楽器:Renaissance slide trumpet by Geert Jan van der Heide

教会カンタータの中では、第70番も好きな曲だ。
ラッパらしい戦闘を模したフレーズ(下記楽譜参照)が何度も繰り返し出てくる。それを他の楽器がフォローしているところが聴きどころだ。
701_20251127194701

BWV70-1 (2008年5月 スプラアンサンブル)
使用楽器:4hole long type Baroque trumpet by Egger

ところでこの冒頭の1小節に出てくるフレーズ、この4分ほどの間にトランペットで何度繰り返されているだろうか?

正解は14回。

バッハに詳しい人はご存知だと思うが、この14という数字はバッハにとって特別な意味を持っている。以下は淡野弓子先生の本からの引用。
「バッハは自分の名前をアルファベットの順序を数に置き換え、B(2)A(1)C(3)H(8)を全部足して14という数を自分の数とし、さまざまな場所でサイン代わりに使ったことはよく知られています。」(バッハの秘密 平凡社新書 P73)
こんな巧みな仕掛けを組み込んでいて、かつ音楽的にも隙のない完璧な曲を作り上げているのがバッハのすごいところだ。

この項、ちょっと長くなったので続きは次回。

 

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2025/11/26

僕のバッハ演奏記録 vol.5(バッハの無茶振り)

バッハがナチュラルトランペット奏者にとって難しい理由には、音が高いとか細かい音符や跳躍があることなどに加えて、本来ナチュラルトランペットでは出せない音を要求していることがある。

本来ナチュラルトランペットで出せる音というのは、いわゆる自然倍音(Natural harmonics)で、次の音に限定される。

Ex-2-natural-harmonic-series

しかも、これらの音の中は平均律とは音程が大きく乖離しているものがある。
(図表のーと+で表示)

そうした事情をバッハは十分に熟知した上でラッパ奏者たちに無理難題をふっかけてくるのだ。

典型的な曲がカンタータの第77番のアルトのアリア。ラッパの譜面はこうなっている。

775

先ほどの自然倍音の表と比べてみると、まず出だしから低めになってしまうラの音で始まり、2小節目には自然倍音にないドのシャープが出てくる(しかもこの音は頻発する)。他にもミのフラットとかソのシャープなどの自然倍音外の音に加え、高めになるファの音もフラットとシャープを吹き分けなければならない。
これらの作業は、楽器に頼ることはできず、自分の体(体内のレゾナンスや唇の調整)で行うしかなく、これがなかなか大変なのだ。

ちょっと恥ずかしい演奏になるが、穴なしのナチュラルトランペットで演奏するとどうなるか、ちょっと録音してみた。

BWV77-5 (2025年11月 ナチュラルトランペットでの演奏ー冒頭のみ)
使用楽器: Natural trumpet by Markus Raquet
マウスピース: MZ2 by Egger

演奏会では補正孔付きの楽器で演奏するしかないが、それでもなかなかの不安定さだ。

BWV77-5 (2010年4月 バッハ・カンタータ・アンサンブル)
使用楽器: 4hole Long type Baroque trumpet by Egger
マウスピース:BL3 by Egger

ただし、バッハがこのような曲を作ったのには理由がある。
というのも、このアリアが歌っている内容に深く関わっているのだ。

アリアの歌詞は次のようになっている。

Ach, es bleibt in meiner Liebe
ああ、私の愛には
Lauter Unvolkommenheit!
真の欠点が残っている!
Hab ich oftmals gleich den Willen,
神が仰った御心を行おうと
Was Gott saget, zu erfüllen,
何度も試みるたびにその都度
Fehlt mir's doch an Möglichkeit.
私には不可能だということを思い知らされる

そう!
如何に不安定で不完全で不可能なのかの象徴として、バッハはトランペットに苦行を強いたのではないかと思われるのだ。

付記:実際1723年8月に初演された際には、ライヒャはTromba da Tirarsi(スライドトランペット)を使用したと考えられるので、音程の調節はなされたのであろうが、それにしてもこの曲の特異性は際立っている。

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2025/11/25

僕のバッハ演奏記録 vol.4(修行の場所)

僕にとって淡野親子が主宰する本郷教会でのバッハ・カンタータ演奏は、修行の場というのが相応しい感じがしている。

先に取り上げたクリスマスオラトリオもそうだが、様々な曲の演奏機会を提供してもらっていることに加えて、自分がチャレンジしたいことに寛容であること、特に穴なしのナチュラルトランペットでの演奏への挑戦などを前向きに受け止めてくれていることがとてもありがたい。

リハーサルの時には、曲の難易度やピッチなどによって、穴あり、穴なし、場合によってはモダン楽器など複数のタイプの楽器で試してみるのだが、往々にして指揮者も共演のオケメンバーや合唱の人からも「やっぱり穴なしの楽器がいいんじゃないの」と後押しをしてくれることが多い。その分自分にとっては負荷が大きくなるのだけれど、やり甲斐は大きくなるし、またそう言ってくれる場はなかなか他にはない。
淡野弓子先生からは「ナチュラル・トランペットの音は『すーっ』って音が通るのよね」と仰ってくださって、チャレンジした身としてはとてもありがたいお褒めの言葉をいただいたのだった。

その修行の場の一例を聞いてください。
曲はカンタータ第110番からバスのアリア

BWV110-6 (2007年12月 シュッツ合唱団)

使用楽器:natural trumpet by Markus Raquet 

 

参考までに、同じ曲を穴ありのバロックトランペットで演奏したのがこちら

BWV110-6 (2008年12月 ターフェルムジーク鎌倉)

使用楽器: 4hole long type baroque trumpet by Egger

 

ついでに一つ穴のバロックトランペットでの演奏の動画も記録としてリンクしておこう

BWV110-6 (2011年1月 中村孝志これしかないvol.3)

使用楽器: 1hole baroque trumpet by Geet Jan van der Heide
マウスピース: MZ3 by Egger
演奏の出来はともかくとして、第11倍音(ファ)と第13倍音(ラ)の音程が補正される効果は大きい

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2025/11/23

僕のバッハ演奏記録 vol.3(チャレンジ)

以前 J .S.Bach トランペット難易度別分類 をアップしたが、バッハの曲は総じて難易度が高い。

いろんな団体のコンサートに参加していると、否が応でも困難な曲にもチャレンジしなくてはならない場面に遭遇する。

自分的に一段練習の量を増やして臨んだ曲がクリスマスオラトリオとカンタータ第66番だった。

クリスマスオラトリオBWV248は第1部こそ楽しくて何度でも演奏したい曲の一つなのだが、問題は第6部で、終曲(No.64)はまるでトランペットコンチェルトのように1stトランペットにスポットライトが当たる曲が配置してあり、度重なる高音への跳躍、スタミナ(最終音はHi D)など、聞く分には最高にカッコいい曲なのだが、演奏者にとっては地獄のような曲なのだ。しかもこれに先立つ第6部の1曲目(No.54)も長くてスタミナを削られる曲なので、それも奏者にとっては難しさに輪をかける一因となっている。終わりよければ全て良し、とするためには相当の努力を必要とする(少なくとも僕にとっては)。

カンタータの第66番の1曲目は、10分くらいの比較的長い合唱曲なのだが、この曲にはD管のトランペットが1本起用されており、32部音符が羅列する早いパッセージや、何度も出てくる高音のhi D(最高音はhi E)など、鮮やかに演奏する必要があって難易度が高い(下記譜面参照)。
66

ではこの2つの曲への僕のチャレンジを聴いてみてください。

BWV248-第6部抜粋(2005年12月 シュッツ合唱団) 

BWV66-1(2006年5月 ターフェルムジーク鎌倉)

使用楽器: 4hole long type Baroque trumpet by Egger
マウスピース: SI7 by Egger

自分としては相当頑張ったつもり。

 

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2025/11/22

僕のバッハ演奏記録 vol.2(初めてのバッハ)

手元の記録をみると、自分が初めて演奏したバッハの曲は、ブラスアンサンブルでの編曲ものを別にすると、カンタータの51番だった。
時は1995年8月、誰からの依頼だったかは忘れたけれど、バッハ協会合奏団が主催する所沢でのコンサートでソロを務めさせてもらった。
当時はまだ大編成のオーケストラとブラスアンサンブルばかりやっていたので、バッハのカンタータなんて無縁の世界で、とりあえずモダンの楽器で何とか凌いだ(何管を使ったのかすら覚えていないし、音源も残っていない)。

それと前後してピリオド楽器に開眼しコルネットに専念するが、1997年にバロックトランペットを入手、CDを頼りにバロックトランペットを独学で練習、ただし最初の数年は演奏会ではモーツァルトのレクイエムやオペラで使うくらいで、ヘンデルのメサイアがようやく演奏できるくらい。バッハのカンタータやオラトリオの珠玉の名曲の森はまだまだという状態だった。

タイミングというのは不思議なもので、だんだん何とか吹けるようになったかなと思われる頃合いに、2つのお誘いをいただいた。一つは音楽仲間からの紹介で、鎌倉でこれからシリーズでバッハのカンタータを取り上げる団体がトランペット奏者を探していると(ターフェルムジーク鎌倉)。もう一つは、それまでコルネットで参加させていただいたシュッツ合唱団が、西荻の本郷教会で継続的に開催されている「賛美と祈りの夕べ」で今後バッハに取り組むので参加しませんかと主宰の淡野弓子先生からお誘いをいただいた。鎌倉の初回は2003年6月8日、曲はバッハがライプチッヒのトーマス教会カントルに就任してまもなく作曲したカンタータの75番と76番。西荻は1週間後の6月14日、曲は同じくカンタータの76番。

この2つのコンサートが僕にとって記念すべきバロックトランペットでのバッハ演奏の始まりだ。

音源が残っているので、恥ずかしながら記録として添付しておこう。

BWV75、12曲目バスのアリア(2003年6月 ターフェルムジーク鎌倉、なぜかファイルが2つに分かれてしまっています)
前半 後半

BWV76、1曲目の合唱曲(2003年6月 ターフェルムジーク鎌倉)
BWV76-1

オケもそうだが、アーティキュレーションがもろにモダンのスタイルでバロック奏法に慣れていないのが歴然。

BWV76、5曲目のバスのアリア(2003年6月 シュッツ合唱団)
BWV76-5

使用楽器:4hole Long type Barock Trumpet by Stephen Keavy



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2025/11/21

僕のバッハ演奏記録 vol.1(ロ短調ミサ曲)

自分がバッハの曲の中で一番多く演奏したのはなんと言ってもロ短調ミサ曲BWV232だ。

数年前、JFマドゥフ氏に「僕の楽譜に何か書いてください」とお願いしたら次のようなメッセージをもらった。

2321_20251128145901

確かに!、ロ短調ミサ曲を演奏するのは楽しい。
そして納得いく演奏をするにはしかるべき練習に加えてある程度の運も必要。

かつて自分が一番楽しめたロ短調ミサ曲の音源を貼り付けておこう。
曲の最後のコードがオケと一体となって決まると気持ちがいいもんだ。

 4. Gloria

 5. Et in terra pax

12. Cum Sancto Spiritu

14. Patrem omnipotentem

18. Et resurrexit

21. Et expecto

22. Sanctus

23. Osanna in excelsis

27.Dona nobis pacem

ちなみにこれは16年前の演奏(2009年2月 MAT & 磐田バッハ合唱団)。
やっぱり自分の音も若いし元気があるわ。


使用楽器:4hole Long type Baroque Trumpet by Egger
マウスピース: SI7 by Egger

 

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2025/11/17

自作 Natural trumpet の修復

2015年にドイツで作ったハインラインのトランペット。
音色は気に入っているものの、実は製作中の段階で、滑らかにベルを広げることができず、細かな凸凹が出来て残念な仕上がりになっていた。
それがずっと気になっていたので、今回大久保の石森に行って修復をお願いすることとした。ついでに2本のヤードがカーブしているのも真っ直ぐにしてもらうことに。

そして仕上がったのがこちら。完全に滑らかになったというわけではないが、ほぼ気にならなくなった。石森さん、さすが。

Img_0253 Img_0252

紐も新しいのに巻き替え

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見栄えもなかなか良くなった。
さらに愛着が湧いて、今はウォームアップにはもっぱらこの楽器を使っている。
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2025/11/14

ナチュラルトランペット製作のビデオ

2016年にドイツのシュベリーンで開催されたナチュラルトランペット製作のワークショップへ参加したことはこのブログにも書きました。

家のCDラックを整理していたら、その時の映像を記録したDVDが出てきたので、YouTubeにアップしました。ご興味あればご覧ください。
5日間のワークショップの模様がそれぞれ別になっています。

1日目
2本のヤード(直管)とベルの作成

2日目
ベルの成形

3日目
ボウ(曲管)とガーランドの作成

4日目
フェルル(ジョイント部)やボールなどパーツの製作及びアセンブリ

最終日
ビッツやクルークの製作。出来上がった楽器でアンサンブルを楽しむ

 

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2025/11/12

何者にもなれなかった想い

今年前半のNHK朝ドラ「あんぱん」で、中年にさしかかった主人公ののぶが「結局私は何者にもなれなかった」と懐古する場面があり、多くの視聴者の共感を呼んだということがあった。演者の今田美桜もインタビューで最も印象に残ったシーンだと語っていた。

自分ももう60代の終わりにさしかかり、60で現役引退して以降、「何者にもなれなかった」という気持ちは徐々に大きくなっているような気がする。別に若い時から野望があってそれが叶わなかったとかいうことではないのだけれど、ターゲットがあろうがなかろうが「もっと別の自分になれたのでは」という思いを拭い去るのは困難なのだ。「今の自分」という者にしかなれなかった、あるいはポジティブに「今の自分」になれた、と思うしかない。そもそも「何者」の定義がないのだから。

その定義は人に決めてもらうべきものでもなく、かといって自分で線引きをするのもどうなんだろうと思われる。とりあえず一番良くないのは人と比較することだということははっきりしている。グジグジ言わずに今の自分を受け入れ、健康に感謝する、結論はこれかな。

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